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【11】 初めて彼に「かわいい」と言われた、伝説のデート

1000日後に結婚している夫婦のお話
前回からのつづきです

▼ 前回のお話はこちら



20代半ばのイケメンでたくさんの美女と関係を持っていた彼と、平凡なアラサー婚活女だった私。

出会って8ヶ月、セフレ期間4ヶ月というタイミングでようやく恋をして、彼と付き合いたい!と思うようになった私は、彼の中で抜きん出たポジションになるために緻密な戦略を練る。

で、実はその戦略が功を奏した、伝説のデートがあった。

彼はその日の私の言動を見て、初めて本気で「かわいい…」と呟き、以降「大好き」を言い合える仲になったので、このデートの効力はめちゃくちゃ大きかったと今でも思っている。


<247日目> 夜景の見える焼肉店にて

この日、私はものすごく落ち込むことがあって(まぁ婚活仲間ちゃんと揉める、というよくあるトラブルなんだけど)、イケチンに「美味しいものを食べに行きたい」と連絡した。

彼はふたつ返事で「行こう」と言ってくれて、平日なのに仕事終わりに会う算段を取り付けてくれた。

19時半、待ち合わせ場所に現れた私を見て、彼は「えっ」と声を上げた。

私はそれまで金髪だった髪を真っ黒に染め、腰まであった長髪を肩下で切り揃えていた。
もちろん、最高級サロントリートメントで髪質もうる艶にして。

男はどうせみんなこれが好き

イケチン「びっくりした、別人…髪型めちゃくちゃいいじゃん。なんかすごい若返った。あと、メイクも変えた?」

そう、私は髪型をガッツリイメチェン(死語か?)したのに加え、それまで付けていたつけまつげを取り、まつげパーマを当て、アイメイクを軽めに施した薄顔メイク(に見えるけど実際はガッツリつくり込んでるメイク)に変えていた。

これは少し前に彼が発言した、

「こしきちゃん、黒髪にしないの?金髪より絶対似合うのに…てか女の人はみんな暗い髪が似合うよ、メイクも薄めでアイラインを目尻にちょんちょんって描いてるだけでいいのにね」

という発言を忠実に再現したもので、(そんなメイクで可愛くなるのはとびっきりの美人だけだよ…)と心の中で思いながらも、まぁ薄メイクが好きなら薄めに見えるけど実はめちゃくちゃつくり込んでるナチュラル風メイクにしてやるか…という思惑をもって実装した。

具体的には、目の下の粘膜に白いリキッドのラメラインを入れ、目にアイドルのような輝きとうるみを出したり、その下にアプリコット系のカラーで薄くアイラインを引いてボカして目の縦幅を強調したり、まぁ色々とやったんだけど、

脈なし男に可愛いと言わせる姑息なメイクテクはいつか別で記事を書くね。

▼ ラメラインの商品名と詳しいやり方はこの記事に書いてるよ👁️

これらのイメチェンはすべて、私が「彼を落とそう!」と決意してから実行したんだけど、

そのおかげで彼がこれまで数ヶ月間認識していた"金髪ロングのケバい奴"(←アラサーだからほぼバケモノだよ)から、突如として"うる艶黒髪のナチュラルメイクお姉さん"に激変したので、そのギャップがかなり良かったらしい。

彼は何度も「いいねーその髪色」「似合ってる、そっちのがいいよ」と言っていた。(しかしまだ可愛いとは言われず)


で、そんなに目をうるうるさせて、私がこの日何をしたかと言うと、

徹底的に凹んで弱ってる女を演じて、彼にいっぱい慰めさせた。

イケチン「ほら、美味しいもの食べて元気出そう」
私「うん…ありがとう…」
イケチン「人生そういうときもあるから」
私「うん…こんなときにイケチンくんがいてくれて本当に良かった…」

こうして彼をヒーローに仕立て上げたあと、彼が「ほら食べな」と言って皿に乗せてくれたカルビを頬張りながらこう言った。

私「おいし〜〜〜…♡」

ここでさっきの目の下粘膜うるみラメが効果を発揮。

目をうるうるさせながら満面の笑みでこう呟く私に、彼は初めて本気の表情で「かわいい…」と言った。(※※※ ブスです ※※※)

まぁ多分、バリバリ自立してて我が強くて何でもひとりで出来そうな私が、初めてか弱い女の子に見えたんだろうね。

凹んでるときに会って、愚痴って、お礼を言って、最後に満面の笑顔で「しあわせ」とか「おいしい」とかアホっぽいこと言ってれば、大体の男はヒーロー根性刺激されて落ちる。(彼は難攻不落だったので、まだ落とせたわけではなかったけど)

そんなわけで、この伝説のデート以降、彼は私をワンランク上の女として扱ってくれるようになり、長年通ってるバーに連れて行ってマスターに紹介してくれたり、自分の行きつけのお店や仕事関係の場所にどんどん連れて行ってくれたり、おおよそセフレと呼ばれる女とは違う扱いをしてくれるようになった。

そしてホテルでは毎回息をするような高頻度で「大好き♡」を言い合えるようになり、「絶対他の人と会わないでね」「もちろん、こしきちゃんだけだよ」という言質まで取り(それまでは彼本人も他の女性と会ってることを認めていた)、私の両想い交際ルートは着実に成功へと向かっていた。


はずだった。


数週間後、「大好き」「こしきちゃんだけ」ということばをすでに数百回もらい、週3回以上のペースで会い、会えない日は「話だけでもしたい」と電話をかけてきていた彼の口からあまりに酷すぎる一言が飛び出し、私は膝から崩れ落ちることになる。


セフレって儚い…


この連載は、私が夫と出会ってから夫婦になるまでの1000日間を綴ったドロゲス生モノ婚活エッセイです。

あまりに生々しい内容のため、6月1日以降は公開3日以内のエッセイを残して過去記事を有料コンテンツにするので、最後まで無料で読みたい人は記事が公開されて3日以内に読むようにしてね!

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-【12】へつづく -


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