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【65】 別れ話の4時間後…部屋に女を連れ込む元カレの姿を見てしまった悲劇

このお話はセフレだった男女が
結婚するまでの1000日間

赤裸々に綴った超絶ドロゲス
ノンフィクションエッセイです

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前回までのあらすじ

アラサーにしてセフレの"イケチン"に沼った私は、どうにかこうにか交際まで漕ぎ着けるも、度重なる彼の不誠実な言動に嫌気が差し、自ら別れを選ぶ。その後、条件最高で性格のいいハイスペくんと出会うも、彼のあまりにも残念なセックスに交際を躊躇していたある日、元カレのイケチンから「彼女ができた」という報告が。それにより自分の中の未練に気付き、ハイスペくんからの告白を断りイケチンと復縁する。しかし、わずか3ヶ月で別れを迎えてしまうのだった。



<648日目> 別れて4時間後

別れ話をされた4時間後、たった今元カレになったばかりのイケチンが朝まで営業しているナイトクラブに滞在していることを知った私は、怒りに震えていた。

いや…確かに別れたけどさ、たった今…

だからってこんな、マンガみたいに「自由だーーーっ!」って爆遊びする? 今日 平日ぞ??

これまでたくさんの障壁(主に彼の夜遊び)を乗り越えて、どうにかこうにか付き合ってきたというのに、最終的に私はクラブに負けるのか…

というか大学生でもないのにどんだけクラブに行きたいんだよ。

こっちは「明日も仕事で早いから」ってことばを信じて不完全燃焼のまま別れ話を切り上げたのに…


なんだか怒りと悲しさでやるせなくなってしまった私は、そのクラブの近くまで様子を見に行くことにした。(うちから歩いて30分弱の距離だったから)

GPSを確認しながらその場所へ向かっていると、途中で彼の位置情報が動き始める。

そうか、クラブがさっき閉店したから、今ちょうど帰ってるんだ!

店の中までは入りたくないと思ってたからちょうどよかった。

さすがに無いとは思うけど、彼が女を持ち帰っていないか目視で確認してやろう…

そう思った私は、あえて回り道をしてイケチンと鉢合わないよう歩く道のルートを変えた。


イケチンの位置情報はグングンと真っ直ぐ自宅に向かって進んでいる。

今ちょうど、そこの大きな横断歩道を渡っているところか。

建物の影に隠れて、そっとその様子を覗き込む。

私「…え?」

心臓が跳ね上がった。


彼は、巻き髪ロングの若い女の子と腕を組んで歩いていた。



彼のマンションの方向に歩いて行く2人の後ろ姿を、私はただ呆然と見つめていた。

でも、まだ「もしかしたら誤解なんじゃ…」という希望が捨てきれなかった。

モテる彼はただ女に言い寄られて、無理やりに腕を組まれて、彼女の家がたまたま同じ方面だったから、喋りながら一緒に帰っているだけなんじゃ…

そう思った私は、彼らが家の近くで解散する可能性に賭けて、こっそり後ろから追跡することにした。


しかし10分後、2人はしっかり彼のマンションに入って行く。

私はその様子を見た瞬間、心が押しつぶされてしまった。



なんで?

私のこと、大好きだったじゃん。

出会って2年弱、楽しいことも嫌なことも本当に色々あったけど、2人でたくさん想い出をつくってきたよね。

先月の旅行では改めて結婚の話もしてくれた。
親に挨拶して同棲がしたいって、自分の気持ちを2時間近く語ってくれたよね。
あれも全部嘘だったの?

私はあの旅先の、何もない田舎の島で、「やっぱり結婚するのはこの人だな」って確信したんだよ。

だって他に何も要らなかったもん。

コンビニもおしゃれな居酒屋もショッピングモールも要らない。
ただこの人が隣にいてさえくれればいい。

あなたは私にとって、どんなコンテンツより、娯楽より満足度が高い存在だと思ったから、私は「これなら世界中どこへでも行けるな」って初めて思えたの。

何もない辺境の国でも、廃れた町でも、あなたと一緒ならどこへでも行ける。

でもあなたにとって、私はそこまでの存在にはなれなかった。

「コンビニ」も「ナイトクラブ」も「他の女」も、あなたには何もかも必要だった。

その圧倒的な差が、ものすごく残酷で苦しい。



実際には、私たちは4時間前に別れているから、彼がやっていることは浮気や裏切り行為じゃない。

でも結婚の話まで出ていた彼女を突発的に振って4時間、まだ合鍵や荷物の受け渡しすらしていないのに、どうして女を部屋に連れ込める?

怒りと悲しみでグチャグチャになった私は、まだ持っていた合鍵を使って、彼の部屋に乗り込むことを決めた。(やめときゃいいのにね)


マンションの周辺をぐるぐると徘徊して、少しだけ時間をズラし、「今から合鍵を返しに行くね」とLINEを送る。

すると慌てた彼から「夜にして」と返信があった。

もちろん、無視してオートロックの玄関を突破。
エレベーターで上階に上がって、彼の部屋の扉の前に立つ。

そこから私の、人生で最も地獄だった、トラウマ級の戦いが始まる。


▼ 当時のLINE

このLINE掘り返すだけでメンブレした



今までのエピソードがすべて甘いと思えるくらい、ここからが本番


この連載は、私が夫と出会ってから夫婦になるまでの1000日間を綴ったドロゲス生モノ婚活エッセイです。スキ・引用・拡散・コメントどんどんお待ちしてます♡

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メンバーシップでは書き下ろしの裏話や番外編も公開予定!

▼この手のしんどい話まとめ

-【66】へつづく -

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