田邊大吾(Jr.アスリート育成クラブーClub Beyond〈@東京都杉並区〉代表)

田邊大吾(Jr.アスリート育成クラブーClub Beyond〈@東京都杉並区〉代表)

最近の記事

子どものトレーニング理論〜おまけの話〜早い時期から筋トレをすると身長が伸びなくなる?

結論から言うと、気にする必要はありません。 身長に影響があるとすれば筋トレよりも着地などの過度な衝撃が骨に加わる動きです。 また、早い時期から筋力トレーニングを開始した方が最終的な(25歳時点の)筋肉量も多くなる、という研究結果もあります。 早熟で低身長な子は早い時期から筋肉が発達しやすく、高身長の子は19〜20歳ぐらいまで身長が伸びるケースが多くて、その間はトレーニングをしてもなかなか筋肉がつきづらく細身な傾向があります。 個人的な見解ですが、上記の話を筋肉をつけた

    • 子どものトレーニング理論その3〜走り方を教わったことで将来遅くなる可能性も・・・

      子どもの走り方って凄く気になる 小学生のお子さんを持つ親御さんなら、一度はお子さんの走り方が気になった経験があるのではないでしょうか? 実際どこかまとまりのない、無駄の多そうなフォームで走る子が多いのは事実です。 大人から見ると気になるポイントがたくさんありますよね。 我々は陸上選手の美しい走りを知っているので。 トレーナーとして活動していると、子どもの走り方を指導してほしいというリクエストがたくさんきます。 しかし結論からお伝えしますと、小さいうちに走り方を直すのはお

      • 子どものトレーニング理論その2〜柔軟性が高ければ怪我をしにくい。わけではない〜

        柔軟性が大事なのは前提として 多くの方のイメージ通りだと思いますが、少しでも関節の可動域を確保しておくことが身体パフォーマンスの向上と、怪我の予防に役立ちます。 これは間違いありません。 100km/hが限界の車を100km/hで走らせていたらすぐ壊れてしまいます。F1などは性能の限界ギリギリを攻めるので、速い反面ほんの少しのエラーですぐ壊れてしまいます。以前レース用の車に乗ってみたとき、ハンドルをほんの少し切っただけでグイッと曲がり、一瞬でスピンしました。遊びって安全性

        • 子どものトレーニング理論その1〜素材集めをせずに料理は始められない〜

          世界での研究 ヨーロッパのサッカーを題材にしたこんな研究があります。 11歳の時点で、 ① サッカーのスキルを徹底的に仕込むことに全ての時間を費やしたチームの子どもたちと、 ② サッカーのスキルは程々にサッカーに限らず様々な形態の運動体験の数を増やすことに時間を費やしたチームの子どもたち、 2つのタイプの群の成長を追いかけました。 すると11歳のときには①が勝つのですが、その後2年間で②のほぼ全てのメンバーがパフォーマンスにおいて①を逆転しました。 似たような研究は世界

        子どものトレーニング理論〜おまけの話〜早い時期から筋トレをすると身長が伸びなくなる?

          子どものトレーニングをどう考えれば良いか。(大前提編)

          一般的に成長期と言うと、(個人差がありますが)8〜15歳頃の、子どもの身体から大人の身体へと変化する時期を指します。 親やスポーツの指導者であれば、この時期の子どもトレーニングについて一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。 ネットで検索すれば様々な理論が見つかりますが、細かい理論の前にまずは大前提となる考え方を共有しておきたいと思います。 ここの議論がなされないまま、その先の具体的な話にいっては絶対にダメです。 大前提の考え方 押さえておかないといけない大前提、

          子どものトレーニングをどう考えれば良いか。(大前提編)