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自律と職能型組織での取締役とは

こんにちは.株式会社ゆめみ でチャレンジ取締役をしております,Keeth こと桑原です.本記事は「CTOA Advent Calendar 2020」の第12日目となります!皆さんの記事が素晴らしすぎて大変恐縮ですが,私も一本書かせていただきます.

技術担当取締役になった

昨年弊社の「チャレンジ取締役」という制度を利用して取締役に立候補し,今年の3月の取締役会の決議にて就任するにいたりました.弊社には CTO というポジションがなく,私は厳密には「技術担当取締役」となります.経営や会計,諸々の法律などほとんど右も左も分からないなか 自分の視座を上げたい(※1)という大目的でチャレンジしたため,文字通り毎日が勉強・チャレンジだったなと思います.

就任後当然参加することになる「経営会議」「取締役会」の場は毎回緊張しますし,知らないワードがバンバン飛び交う事も多く,何も発言できない事も多く悔しい思いや不甲斐なさも感じつつも,少しずつ動き方が見えてきたかなといったところです.

ちなみに,知らないワードについては後学のためにも別途まとめて記事にしてたりします.随時更新してますので参考までに.

ゆめみの組織体系

少し弊社ゆめみの組織設計のお話をさせていただきます.ゆめみでは職能型を選択しておりまして,エンジニアで言えば

フロントエンド
サーバーサイド・バックエンド
iOS
Android
インフラ・SRE

の5つのグループに大別し,どこかのグループに属する形となります.より具体的に言うと,例えばフロントエンドエンジニア(※2)なら「フロントエンドグループ」内で形成されているいくつかのチームの1つに所属します.他の職能( PjM・営業・広報・デザイナー・管理部門など)の方々も全てこの職能型の設計になっており,それぞれのグループ内でチームを形成し運用する形となっております.

余談ですが,今の所のエンジニアの人数比率はざっくり以下のようになっております.ちょっとバックエンド人数比率が多いですが,どのポジションも絶賛募集中です(笑)

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組織の最小単位が「チーム」となりますが,1つのチームには7人という人数の上限があり,8人以上になるとチームを分割します.例えばフロントエンドグループでは現在以下の6つのチームが存在します.それぞれのワードは「チーム名」となりまして,この名前はチームで自由に設定・変更しています.

東京・その他
・Boolean
・memento-mori
・function

関西(大阪・京都)
・mado-mado
・two-two-train

横断
・Elements

拠点ごとに分けて書いておりますが,それぞれの拠点のオフィスが存在しているものの,現在はフルリモート勤務ですのであまり分ける意味はないですね😅

各チームの役割は明確には決めておりませんが,それぞれのチームで特色は出てきますね.JS やロジック,設計に強いチーム,CSS スタイリングやデザイン依りの知見が深いチーム,SM などチームやプロジェクトの進め方に強いチームなどです.

この中で1つ特殊なチームが「Elements」チームで,こちらはリードエンジニアやテックリードで構成されるチームとなっており,各チームやプロジェクトを横断してレビューしたりサポートするチームです.このようなチームは他のグループにも存在し,技術の研鑽や俯瞰視点でのレビュー体制を構成しております.

また,チーム間の異動やグループの異動(すなわち職能の変更)も可能で,各メンバーが自由に自分でキャリアを作っていくこともできます.私も元々はサーバーサイドエンジニアとして Node.js で API 開発をしておりましたが,途中からフロントエンドに転向しました.

自律の精神・文化

ゆめみの根本精神として「自律」というものがあります(※3)が,取締役に就任して一番悩んだことがこのマインド下での動き方ですね.ゆめみでは

全員CEO制度

という制度があり,ベテランから新卒まですべてのメンバーに裁量権「代表取締役権限」を与えらております.すなわち,チームでもグループでも会社全体でも,運用方法や制度すらメンバー全員で自由に変えていくことができます.

この制度により,チームやプロジェクトでの問題や新しくチャレンジしたいことがあれば,各自が考え他のメンバーと相談し,実行していくことができます.平たく言えば,「思うことがあればやっちゃいな!」ということです.(※4)

この制度と職能型組織が思った以上に化学反応を起こし,各グループが独自の変化・進化を遂げていっていく様を観るのはとても面白く,かつ学びにもなります.実際に,各グループ・チーム毎に運用方法やルール,利用しているツールやサービスも様々で,私も全グループの動き方を把握しきれていない状況です.(常に変わっていくものでもありますので)

取締役としてやれること

正直にぶっちゃけますと,「この制度があるなら,取締役の私がすることってあるのかな…?」という問いと格闘する事になりました.文字通りメンバー全員に代表権限がありますので,取締役の私とメンバーの差は,実質ないようなものです.

この悩みやや日々の業務で苦悩する中で感じた技術担当取締役の動きとしては,

・会社の未来について考える時間を毎日作る
・会社の色んな数字を追う
・具体的な技術はグループに一任で問題ない
・「取締役」という肩書を使って対外的にアクションを起こす

これらだな,という結論に至りました.

先程申し上げたとおり,グループ内では勝手にメンバーがどんどん動いていくので私がなにかする事はとくにありません.逆に求めらるものがあれば動くスタンスでよく,それ以上に会社の未来を考える事に時間を使うべきだと感じました.(ここに至るまで9ヶ月もかかった自分の未熟さを痛感します😂)

以前別の note にも書きましたが,改めて自戒を込めて書きます.日々の業務もある中取締役としての動きも求められますので,意図的に余白を作ることがとても大事になります.これがないと,ただ忙殺されて時間が過ぎていってしまうだけで,考えることも情報収集もできません.

終わりに

取締役に就任して,大目的だった視座は上ったと思います.ゆめみ社に3年在籍していますが,ここまで組織全体を俯瞰して眺めたり考えたことはなく,就任後の9ヶ月はとても濃厚でした.

ただ任期は2年ですので,来年はよりアクションを起こしていかないと名ばかりで終わってしまいます.このポジションを大いに活用してチャレンジしないと勿体ない.またせっかく 日本 CTO 協会 にも参画させていただきましたので,会員の方々となにかしたいなーとも思っておりますので,来年は皆さんよろしくお願い申し上げます🙇

明日は Yusuke TOMITA さんです!

ではでは(=゚ω゚)ノ

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ゆめみでは「成長できる環境No.1」を目指しており,一緒に成長しあえる人を絶賛募集しています!

弊社の問題点・課題点についてもオープンにしており,代表の片岡が note にまとめており,毎月更新しております.参考までに.

注釈

※1:あくまで個人の目的で,会社への貢献やコミット目標もしっかり建てた上で立候補しています✋
※2:私がフロントエンドグループに属しますので,基本的にはフロントエンドグループを例にお話します
※3:自由勝手に振る舞えるというものではありませんが,過去に勘違いして、周りに迷惑をかけてしまう行為も過去に起きた事例もありました…
※4:言ったら何でも通るなんてことはもちろんありません(笑)しっかりレビューもしますし,お金周りは経理を通す必要があります

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IT 業界(特にweb業界)のとある企業で働いていることもあるので, 仕事関連のマガジンも投稿する予定です. エンジニア的視点よりも,メンバーを束ねるリーダーポジション視点での投稿になります. 割とリアルな話を書きたいと思っていますので, ご興味あれば.

Keeth Kuwahara が日々の業務・生活の中で, twitter でも facebook でもつぶやかない思っていること, 感じて…

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