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問いとは何か

問いの本質とは un-gestalt ではないか。

問うことが何かしらの命題の取得を目的とすべきものであれば,例えば「あなたの体重は50kg以上かつ50kg未満ですか?」とか,「パンを食べた人は何かを食べたことがありますか?」などの問いは,尠くも一次的にはナンセンスだろう。*

このような副次的用法を除けば,すでに矛盾した未ゲシュタルト(ungestalt)** をもった問いは whatability を持たないだろう。実はトートロジーも然り。

問いの本質としての未ゲシュタルトは「何もない」のではなくて「(それとして)未熟」であることが要件であるから、 ,ゲシュタルト Fa の未ゲシュタルトは ?x.Fx か或は ?X.Xa のいずれか一つである。***

* このような一次的にはナンセンスに思われる問いを言語行為(speech act)として利用するような技術は,往々にして試されてきたろう。

** 精確には,未ゲシュタルトが矛盾あるいはトートロジーであることは出来ない。それぞれ既にゲシュタルトとして成立するから。この話の本質は,まさにそのこと故に問えない(whatability を備えない)という事情であった。

*** ?t.A(t) という表現は未ゲシュタルト A(t) のもとに個体変項 t を問う様態を表現している。これを「A に基づく t の探求」と呼ぶ。そうして,たとえばそれが個体 e によって完成したものを A[t,e] と表現しよう。

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