名前の付け方 ~ プログラムが魔法でないとわかればプログラマになれる 9

名前の付け方

プログラムの = が数学の = ではなく、 = の右に書かれた内容に名前をつける命令であることを説明しました。

let price = 100;

「price」という名前は私が勝手に名付けたと述べましたが、名前はどうやって決めれば良いでしょうか。

まず、名前に使っても良い文字というものがあります。普通はアルファベット、数字、 _ (アンダースコア)を使います。具体的な例でいうと「cat」や「dog100」や「cat_food」などです。大文字も使えますから「catFood」のような名前も使えます。「使っても良い文字」はプログラミング言語によって異なりますが、アルファベット、数字、_ は大抵使えます。

使う文字はわかりました。では、どのような名前をつけるべきでしょうか。まずはじめに名前は自由につけられるということを覚えておいてください。先ほどから繰り返し「私が勝手に名付けた」と述べているのは自由であることをお伝えしたかったからです。一部、例外として使えない単語があります。プログラミング言語の命令として既に登録されている単語です。先ほど登場した let などがそうです。 let はプログラミング言語(正確にはここで説明に利用しているJavaScript)の命令語として先に名付けられてしまっていますから同じ名前をつけることができません。この例外的に使えない単語は数える程しかありませんから暗記する必要はありません。実際にプログラムを書いて動かしてみたときに名前をつけた部分でエラーになったら「もしかして使えない単語かもしれない」と疑ってみれば問題ありません。

一部使えない単語を除いて自由に名前をつけられるのですが「自由」といわれると余計にどうするべきか迷ってしまいます。わかりやすい名前をつければ良いのですが、わかりやすい名前とは何でしょうか。

let mario = "こんにちは";
alert(mario);

あるキャラクターが好きだという理由で mario を名前に使ってみました。馴染みのある名前ですが、この命令の意味を考えると少々奇妙です。このプログラムを日本語にしてみましょう。

こんにちは という文字を mario と呼ぶ
画面に mario の内容を表示する

「画面に mario の内容を表示する」といわれるとあの絵柄が画面に表示されそうですが、実際には「こんにちは」と表示されます。どんな名前をつけても自由ですが、私なら message という名前にします。

let message = "こんにちは";
alert(message);

これも日本語にしてみましょう。

こんにちは という文字を message と呼ぶ
画面に message の内容を表示する

画面にメッセージを表示するのは自然なことですし「こんにちは」をメッセージと呼ぶのも自然です。このように名前は内容を表すものにするとわかりやすくなります。とはいえ、良い名前をつけるのは簡単ではありません。なぜかというと、私たちの日常生活にあるものは既に名前があり、自分で名前をつける機会がほとんどないからです。ほとんどの人は名前をつけることに慣れていません。ですから、最初は a とか b とか、あるいは x や y など特に意味のない名前で初めても問題ありません。良い名前を思いついたら自由に名付けてみると良いでしょう。

最後にもう一つ決まりがあります。一度名付けた名前をもう一度名付けて使うことはできないという点です。理由は単純で区別できなくなるからです。あれもこれもそれも全て同じ名前にすると、名前で呼んだ時に何を指すのかわかりません。

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