データの種類 ~ プログラムが魔法でないとわかればプログラマになれる 20
データの種類
プログラムは色々な種類のデータを使えるように作られています。データについて数値や文字など今まで必要に応じて説明していますが、データとはどういうものか理解するために既に説明したものも含めて代表的なものをみてみましょう。
整数(数値の一種)
整数は 0、1、2、3… といった数のことで小数点を使わないものです。足し算や掛け算などの計算が行えます。-1 や -2 のように負の数を使うこともできます。「2 + -1」を計算すると答えは「1」になります。今まで「数値」という言葉を使っていましたが「数値」は「整数」だけでなく「浮動小数点」も含みます。
浮動小数点(数値の一種)
浮動小数点は小数点を使う数のことで 0.1、0.09、3.14 などのことです。整数と同様に負の数も使うことができます。私たちが普段計算で使う場合は整数と少数をあまり区別しませんが、プログラムではデータの種類が異なります。ただ、この違いはコンピューターの都合に依るところも大きく最初はあまり考えなくても良いでしょう。というのも例えば「5 + 1.8」という計算は普通にできるようになっています。答えは「6.8」です。浮動小数点という言葉は聞きなれないと思いますがコンピューターで小数を扱うときの手法からこのような名前になっています。
文字列
文字列はABCやアイウエオなどの文字のことです。AとかBとかCのような単一文字だけでなくABCのように連続した文字を扱うので「文字列」という言葉を使います。1や2などの数字は 整数 なのか 文字列 なのか区別ができません。そのため文字列は必ず " で囲むことになっています。
let a = 100;
let b = "100";
a は 100 という整数で、 b は 100 という文字列です。
真偽値
真偽値(しんぎち)は true か false しか使えないデータです。ブーリアン、ブール、とも呼ばれます。 if や while などの条件を使う命令で使われます。条件が成立するなら true 、 条件が成立しないなら false と表すために存在します。例えば「1 > 0」(1は0より大きい)は条件として成立しますから「1 > 0」の計算結果は true になります。
配列 / オブジェクト
数値や文字列のような単一のデータではなく、それらを組み合わせた複雑なデータを扱うための種類も存在します。「配列」や「オブジェクト」と呼ばれるものです。詳しくはまた後で説明することにします。
種類の異なるデータは同時に使えない
次のプログラムを見てください。この命令の結果、answer が何を指すことになるのかわかるでしょうか。
let answer = 100 * "こんにちは";
「100」掛ける「こんにちは」を計算しようとしています。人間であれば「こんにちはが100個」と答えられるかもしれませんが、プログラムでは計算できません。このように種類の異なるデータは一緒に使うことができません。例外的に整数と浮動小数点は厳密には種類が異なりますが「数値」という同種のデータとして計算することができます。
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