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結婚式最大の構造的欠陥についてノンネガティブに語る

(このnoteは結婚式を明日に控えた花嫁が、式の直前に感じたことを準備に行き詰まって書いたnoteです)

こんにちは、今だけ花嫁ことありぱんです。

いよいよ明後日10月23日(日付はすでに12時を回っているため、実際には明日)は結婚式だ。筆者は相変わらずのギリギリ癖で、今は両親などへの手紙を書いている(パートナーはギリギリ癖というより事前準備派なので、深夜1時現在もう寝ている)。

しかしながら、手紙が全く捗らないので、いまの想いや気付きをここに刻んでおこうと思う。以後、シリーズで結婚式という一大イベントについて書いていこうと思っているが、図らずしてこれが1本目になる。(「#ありぱんウェディング」で検索検索〜!)

さて、今回書きたいのは「結婚式最大の構造的欠陥について」である。のっけから何とも不穏なタイトルだが、中身はネガティブなものではない(はず…な)ので安心してほしい。

構造的欠陥を表現したくて「バグ」と検索したら出てきた

冒頭のタイトルの答え、それは「裏方と主役が同一人物である」という点だ。

私やパートナーはここまで、いわば裏方として、準備を進めてきた。司会の方の言葉や掲載するメッセージ文言の集計、誤字脱字チェック、引き出物の選定(謎にめちゃくちゃに時間をかけて選んだ)、プチギフト選び(これは超楽しかった)、配布物の調達や会場への装飾物など、ゲストや他者の力も盛大に借りながらではあるものの、せっせと準備をしてきた。

日々、タスクリストとにらめっこをし、期限を意識しながらも時間制限とも戦い、(PMであるはずの私が結婚式準備中に心療内科で注意欠陥障害相当であるとの診断をいただき盛大なPM力不足も露呈させたりしながら)ときに睡眠時間を盛大に削りながら、そして意見の相違で双方の神経を削りながら、あるいは価値観の埋められない溝の間で苦しみながら、ときに体調を壊しそうになりながら。隙間から見える僅かな光を掴むように、なんとか持ちこたえて、今日までやってきた。きっと少なくない新郎新婦の結婚式準備がこのような感じなのではなかろうか。

タスクに忙殺される花嫁のイメージ

これが、ものの24時間後には「場の主役」として振る舞う必要がある。肌は艶々、お化粧も似合いながらにしていつもと違う雰囲気、くびれが存在していたりして、ちょっと痩せた?とか言われてみたり(自分はともかく、周りの友人は結婚式前のダイエットを頑張っていた)、格好だって魔法がかかったように綺麗で、所作もこころなしかいつもより美しい。新郎側だって、スーツに似合う所作だったり姿勢が求められる。

もちろん、「1人1人のゲストの皆さまが主人公です!」というのは事実ではあるものの、やたらとスポットライトを浴びるのは高砂であり、やつれていたり疲れ切っていたり化粧がボロボロだったり肌の調子が悪かったりする新婦よりはキラキラな方が良いに決まっている(もちろん化粧でいくばくか補正はできるものの、その化粧だって他人任せにするわけにはいかない。自分に似合う色ややり方なのかを一番知っているのは、一番長く自分の顔と付き合っている自分であるというのは事実だ)。

そりゃこんな格好して一番前に座ってたら目立つわ

となると、だ。

このプロジェクト、実はPMも、ディレクターも、手を動かすライター、デザイナーも、そして起用するタレント役まで、すべて2人でやる必要があるわけだ(発注・ディレクション作業なども含む)。

しかしタレントと裏方業は多くの社会で分業されている。なぜなら「表舞台に立つ努力」と「裏方を完遂する努力」は多くの場合別のものである(頑張るベクトルが逆に近いものですらある)からだ。この2役を、それぞれこなしていかないといけない難しさがある。

裏方の図

しかも、結婚していきなりだ。

お仕事のチームですら、新人が入るときにはなんらかの研修があったりチームビルディングやらOJTやらで始まることが多いのに、こんなに超巨大で予算も大きなプロジェクトをいきなり回せと言われると、とんでもないことだ(よほどのことがない限り、結婚式においては新人であろう)(そのことに気づいたのは随分後だったが…)。

結婚式における「教育」はなく、基本は「自己学習」の繰り返しである

これらのこと(結婚してすぐにプロジェクトを組み、ベクトルが反対の2つの役割を同時期に求められること)が結婚式最大の構造的欠陥であると認識したのだった。

そこで私たちは、この構造的欠陥を回避するため、 なるべくたくさんの人の力を借りるようにした。実際、ゲストの体感として「やたら動員されているな」と思った方も少なくはないと思う。
しかし、それをもってしても私たちの稼働負荷が飛躍的に減るということはなかった(他方、ゲストの皆さまの言葉や行動に勇気づけられたことは幾度もなくあり、それらの協力がなければ実施までこぎつけなかったのも事実だったので、結果としてこの方策を選んだのは最善手だったとも思うわけだが)。

上記だけならまだしも、結婚式は集合知が得にくいという特徴もある。公式情報にリアルが載っているかと言われると懐疑的である。他方、同じ式場で挙げる予定の花嫁がインスタグラムのハッシュタグのもとに集まっていたり、LINEのオプチャで花嫁の集いなるものが何個も組成されていたものの、私が知りたい情報はそこにはない印象だった(インスタなどはビジュアル偏重な情報拡散となっており、タスク管理や文字情報的なものは潤沢でなかったように思う。逆に言えばドレスなどの情報はインスタで十分に収集できた体感だ。ちなみにLINEのオプチャは実行的なお役立ちというよりは「旦那が非協力的」「義母の口出しがひどい」などといった愚痴に対して共感が多数集まっており、精神を供養するにはこういう場も必要なのだろうと思うなどした(地域や予算感などが違いすぎて、これも有効な情報収集源とはならなかったが、節約術などについては在る種全国共通なので役立てさせていただいた。この辺りもいずれご紹介させていただきます)。

色々な口コミを見たけど、結局大手口コミサイトと行きつ戻りつしていた

結婚式については(基本的には一生に一回だとは思うのだが、)「これをどうすればハックできたのか」「どうすればより良かったのか」についての解はまだない。まだやっていないのだから仕方ない部分も多々あろう(ここでは深くは触れないが、もう1つの構造的欠陥として「タスカー/PMとしての自己と、愛される花嫁としての自己の乖離」という問題もあるが、この話はいずれどこかで…)。やってみてよかったこと、印象が変わったこともたくさんあるから、そういうこともいずれゆっくり振り返ろう。

そういった反省は終わってからゆっくり考えることとして、そろそろ手紙の放置具合がやばいので、いい加減筆を置くこととする。当日はクマを作らないようにします(万が一盛大な青クマができた場合のコンシーラーは用意しているが)。

★追記:当日ゲストの皆さまへ
皆様が来て満足してもらえるような工夫をたくさんして、お待ちしています。上ではあんなこと言いましたが、やっぱり主役は皆さまです。当日はどうぞよろしくお願いします。

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UXコンサル、BtoBマーケ、人事を経てコミュニケーションマネージャー(広報、マーケ、採用広報、組織開発)なう。 書くこと:パン偏愛、可愛いもの布教、働くこと、生きること、1日1考、新サービス考察、旅行、読書録、銭湯、恋愛。 頂いたサポートは、もれなくパンの研究に使われます。