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clusterでベストショットを撮る技術2.0

こんにちは。お久しぶりです。
clngnです。

この記事は クラスター Advent Calendar 2022 6日目の記事です。

先日、 Cluster Conference 2022 にて、カメラ2.0の発表がありました。

clusterのVRカメラがガラッとアップデートされ、被写界深度機能やレンズ固定機能などが実装されました(デザインの一部を担当しています)。

さて、3年前の Advent Calendar で、わたしはこのような記事を書かせていただいていました。

逆に存在しなくて困ったのはボケです。
ボケを使って画面整理をすることができないので、構図のみで画面構成をする必要があります。

この頃のclusterのカメラ機能には被写界深度の概念がなく、いわゆるパンフォーカスな写真しか撮れませんでした。

被写界深度機能が入り、主題となる被写体にピントを合わせられるようになったことで、何を撮りたかった写真なのかが表現しやすくなりました。

また、細かい部分として、新しいVRカメラのUIでは被写界深度のF値のほか、ズーム時の焦点距離などの数値も表示されるようになりました。
焦点距離はとても重要で、なぜなら同じ位置からズームを使って大きく撮るのと、自分が近づいて大きく撮るのとでは写りがまるで変わってくるからです。

14mm
24mm
50mm

この3枚の写真は、ワールドに固定したレンズの位置は変えず、異なる焦点距離で人物が大体同じ大きさになるように、レンズと人物との距離を調整して撮影したものです。

ご覧の通り、広角になるにつれて背景が映る範囲が広くなり、被写体の歪みが大きくなっていきます(人物の顔を見るとわかりやすいです)。そのためモノや人物を撮影する際には、歪みが小さくなるよう望遠寄りの焦点距離のレンズが使われることが多いです。一方で、ダイナミックに広い範囲を写し込みたい風景写真などでは、広角寄りの焦点距離のレンズが使われます。

このように撮りたい写真の種類によってセオリーとなるレンズの焦点距離が存在しているので、この数値がわかることで撮りたい写真のイメージを先に想像してから撮影に入ることができるようになるんですね。

ちなみに iPhone 14 Pro の3つのカメラレンズの焦点距離は、それぞれ 14mm(0.5x) / 24mm(1x) / 77mm(3x) となっているので、 24mm に合わせて撮影するとiPhoneのデフォルトカメラに近い画角の写りになります。
ぜひお持ちのスマホのカメラレンズの焦点距離を調べて、撮り比べてみてください。

わたしは物理のカメラから写真を始めたので、ボケの表現や焦点距離による写りの違いなどは色々なレンズを買って試すことで覚えていきました。
バーチャルのカメラでより多くのことが手軽に試せるようになることで、物理かバーチャルかの区別なく、カメラで写真を撮ること自体に興味を持ってもらえるようになったらいいなと思っています。


撮影ワールド


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