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儚いから美しい

最近何にも感じなくなっていた心が
少し穏やかになった。


花火を見て綺麗だと感じられる心がまだあった。


地元のお祭りは流行りのウイルスで中止になって
オンライン開催になったらしい。

お祭り自体は参加してないけど
今年も花火が上がった。

ちょうど家から眺められる。

毎年同じリズムで大きな音が鳴ってから
花火が上がっていることに気がつく。



家にいるとカーテンを開けることさえ忘れてしまう。

そっとカーテンを開けると
あの頃より少し青さが薄くなった空と
相変わらずの大きな雲。

雲を見てまだ夏が終わっていないのか、と思う。



甲子園が終わると共に
夏も終わる。

たくさんの汗と涙と感動は置いたままにして欲しい。


そんなことを考えていても、また次の夏は来る。


まだまだ暑さは続くけれど
心のもやもやが過ぎ去っていくことを信じて
前に進み続けるしかない。




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