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病気を「発見する」のではなく「防ぐ」ための、意味のある健康診断を。クリニックTEN渋谷が届ける”受診者目線”の新しい健康診断の形

こんにちは、クリニックTEN渋谷です。

新年度を迎え、気持ちを新たにお仕事をスタートさせた方も多いのではないでしょうか。年度初めの社内イベントといえば、健康診断と人間ドック。4~5月はそれらの繁忙期とも言われ、例年この時期に受診している方も多いことと思います。

突然ですが、昨年の健康診断・人間ドックと、この1年のことを思い出してみてください。受け取った診断表は、今もすぐに取り出せる場所にありますか?A判定以外の項目を改善するために、何か新しいアクションは起こせましたか?おそらく多くの人が「NO」と答えるでしょう。

毎年受けているのに、もらった結果はどこかにいってしまう。改善のための取り組みも特段行わない——。だとすると、私たちは、何のために毎年健康診断や人間ドックを受けるのでしょうか?企業や個人が多額の費用をかける健康診断や人間ドックをもっと意味のある形で受診できないのでしょうか?

今回のnoteでは、巷で行われている健康診断・人間ドックの「本当のところ」と、クリニックTENが推奨する新しい健康診断の形についてお伝えします。

人間ドック=がんの早期発見のため。でも、実は早期発見に意味はない?


健康診断や人間ドックの主な目的は、病気を早期発見することにあります。そして、日本において「死因が高い病気」の最たるものは、がんです。

「がん大国」とも呼ばれる日本では、がんを早期発見するために、腫瘍マーカー検査、CT検査、全身MRI検査、などが行われています。ところが、実はがんを早期発見することは生存率や寿命が伸びることとは相関関係がないと示すデータも出ています。

(※1)

これは、韓国での甲状腺がんの診断数と死亡数の推移ですが、2000年に甲状腺がんの積極的検査をスタートしてからも、死亡数の推移は横ばいです。

(※2)

また、こちらはイギリスでの前立腺がんの検査と死亡数の比較です。

(※3)

無症状の男性が、前立腺の検査を
・積極的に行った群
・積極的に行わなかった群
に分けて追跡すると、死亡数には大きな変化はありません。ですが、治療数には20%以上の差があります。つまり、検査によって、「命に影響しないがんの早期発見」を行っていることが推測されます。

無症状者の場合、医学的に必要ながん検診は5つのみ。更に40代までは子宮頸がん検診のみ。

もちろん、必要とされているがん検診もあります。それは、

(※4)

の5つです。米国予防医学委員会は、無症状者の場合、上記5つのがんについてのみ検診を推奨しています。

つまり、無症状であれば、原則として、
40代までの女性: 子宮頸がんのみ、検査推奨
40代までの男性: 特にがん検診は必要なし
となります。

また、30代後半から多くの方々受診される「胃がん」検診(胃カメラ・バリウム)についても、医学的には50歳以上からのみに推奨されています。

人間ドックによって生じる心身へのリスクもある

身体の隅々まで検査しがんのリスクを発見できる人間ドックは、一見メリットばかりと思われがちです。しかし、がん検査に使われるCT検査やMRI検査、腫瘍マーカー、遺伝子検査などは「心身に全く影響がない」ものではないのです。

<各検査によって生じる可能性のある心身への影響>
CT検査・MRI検査
:少量ではありますが放射線を放ちます。(1回あたり5-30mSv程度)。高線量のCT検査で全身を撮影する方がより多くのがんを発見できますが、同時に被ばくは避けられません。
腫瘍マーカー:採血によって行われる検査であるため、身体的な負担はゼロではありません。早期のがんでは血液中に変化が表れていないことも多く、腫瘍マーカーによる早期発見は期待できないにも関わらず、不安を煽る可能性があります。
遺伝子検査:先天性遺伝子の発がんリスクへの影響は限定的かつ、陽性と判定された場合将来に対する不安が生じます。また陰性であっても、「不検出」であることへの不安を煽る可能性があります。

前述したように、がんの積極検診で死亡率に大きな影響が出ることはありません。不必要な検査に多額の費用をかけ、更に被ばくや心身の負担、処置による副作用のリスクを背負ってまで、がん全般を発見することに意味はないのではないかと、クリニックTENでは考えています。

クリニックTENが提供する「本当に必要な」健康診断

クリニックTENでは以下の3つを大切にした「本当に必要な」健康診断を提供しています。

1.エビデンスのない過剰な検査を行わない
2.担当ドクターから行動変容・リテラシー向上のための提案を行う
3.忙しくても継続できるスマートな体験

1.エビデンスのない過剰な検査を行わない

ここまでお話した通り、現在の日本の健康診断・人間ドックでは、エビデンスの無い検査が過剰に行われる傾向があります。その一因として、検査項目を増やせば増やすほど医療機関が儲かる仕組みになっていることが挙げられるかもしれません。

しかし、検査は少なからず心身に負担を与えるもの。そのためクリニックTENでは、エビデンスの無い検査は一切行わず、受診される方にとって本当に必要な検査のみを提供しています。検査の項目を絞っているため、コストも抑えられます。

2.担当ドクターから行動変容・リテラシー向上のための改善のための提案を行う

一般的な健康診断では、診断結果が会社や自宅に送付されるだけ。そこから後のステップは、健康診断を受けた人自身が考え、行動に移していくことになります。ですが、医療や健康に関する知識が多くない人が、改善に向けた取り組みをご自身だけで行っていくことは容易ではありません。
クリニックTENでは、事前にオンラインで回答いただいた問診を踏まえ、健康診断の診察時に、医師から直接、睡眠・食事・運動・メンタルに関わる改善点の提案を行っています。

また今後は、健康に関する課題を企業単位でデータ分析していく予定です。たとえば、睡眠不足の従業員が多い会社には、個別に睡眠改善のためのサービスを提供。クリニックTENをご利用いただくすべての働く人が、健康にパフォーマンスを上げられるようサポートいたします。

3.忙しくても継続できるスマートな体験

クリニックTENの健康診断は、テクノロジーによる「お待たせしない仕組み」を作っています。たとえば、人事担当者から受診申し込みをいただいてから、最短1週間での受診が可能です。また、受診する従業員の方には個人で予約システムをご活用いただき、最短20分での受診が可能です。

「健康診断は丸1日かかるもの」
「待ち時間が長いもの」

そんなかつてのイメージをくつがえす、スマートな体験を提供しています。

また、健康診断を経て不調が判明し、通院が必要になった場合の体験もスマートです。予約・支払いともに完全オンラインで行い、「待ち時間ほぼゼロ」を実現。忙しい皆様にご利用いただきやすい体験を作り上げています。

大切なのは、がんや不調をただ「発見」するのではなく「防ぐ」こと

クリニックTENでは、健康診断や人間ドックが、「受診するだけ」の「点」になってしまっては意味がないと考えています。

大切なのは、がんや不調を発見することではなく、それが起きないように防ぐこと。検査だけではなく、生活習慣の改善までを含んだ「線」になって初めて、健康診断や人間ドックの価値が生まれるのです。

がんの原因の7割は生活習慣だと言われており、禁煙・節酒・ 適度の運動・食生活の改善・適正体重の維持により、がんのリスクは格段に減らすことができます。すでに表れてしまったものを、健康診断・人間ドックで見つけるのではなく、日々主治医と一緒に生活習慣の改善に取り組むことで、不調そのものを防ぐ。それこそが、健康になるための本質的な取り組みなのではないでしょうか。

健康診断・人間ドックがさかんに行われる春を、不調や病気を「発見」する季節ではなく、不調や病気を防ぐために「自分の身体と向き合う」季節にしませんか?

クリニックTENではこれからも、意味のある健康診断を受けたいと考える方、社員にそれを受けてほしいと考える人事の方に向け、受診者ファーストの独自の健康診断を提供し続けます。

詳しく知りたい方は、こちらのURLをご覧ください。

▼個人向け

忙しいフリーランスや会社員の方に適した30分で健診が完了する健康診断です。

▼法人向け

人事労務の負担を減らし、ひとりひとりの健康に寄り添うスマート健康診断です。


<参考文献>
※1 出典: 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth7.html
※2・3「CANCER RESEARCH UK」March 6,2018
※5出典: USPST https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/topic_search_results?topic_status=P&category%5B%5D=15









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