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ドミナントとオルタナティブと・・・
最近、ナラティブ・アプローチについての本を固め読みしています。
ナラティブとは、物語のことです。
当事者の問題行動に名前をつけて外在化して、その問題に当事者と支援者が共に取り組む方法がナラティブ・アプローチと呼ばれています。
オープンダイアローグのミーティングが増えてきて、私もただ話を聴いてリフレクティングを返すだけでなく、物語の本質に深く関われるようになりたいと思うようになったからです。
当事者研究やトライローグでも問題の外在化はよく行われますが、ドミナント・ストーリーに囚われてているクライアントに対してオルタナティブ・ストーリーをいっしょに見つけることがとても重要だと感じています。
ただ、ミーティングを続けるうちに、一般社会から一旦外れてしまったクライアントの社会復帰を考えるということがどうしても必要となり、それは話を聴くだけでは解決しない問題なので、これといった資格も知恵も無い私は、非常に頭を悩ませます。
逆に、社会的リソースを持っている支援者の方が、ドミナント・ストーリーに振り回されて、身動きがとれなくなっているケースも多々見かけます。
あなたのためだからと、当事者に対して厳しい態度を取ることも多く、そんな場面に出会う度に、それじゃだめなのに。とこころの中でつぶやきます。
注意し、指導し、方針を示すのが、多くの障害者支援の現場の実情ですが、
注意しない。指導しない。方針を示さない。怒らない。
この4つの柱をかかげて夫と私は、当事者に選ばれる支援を続けてきたという自負があります。
ただ、資格も何もない私たちのことを社会はなかなか認めてくれません。
まだ評価が定まらないこともあって手弁当で引き受けたミーティングが続くと、ほんとうにこれでいいのかと思ってしまうときもありました。
でも、結果は出ている。私たちと会う時間を心待ちにしてくれている。
その実感だけが支えでもあります。
そして、きのう(6月12日)のZoomのトライローグメソッドには、時間ぎりぎりまで誰も現われず、反省会かと思っていたところ、直前になって当事者の方二人が参加してくれました。一人は、浦河べてるの家のメンバーCさん。もう一人は姫路から参加のNさん。
すっごくうれしかったですね。何しろ、ほんとうに困っている人の相手をさせてもらえるわけですから。そして、4人でじっくり時間を使って盛り上がりました(^_^)v。
他にも、トラウマ専門のお医者さまから紹介いただいた困難なケース(Zoomで週一回)、オープンダイアローグの学習会で声をかけていただいた引きこもりの方の面談(月一面談またはZoom)、隔週でりすにんぐファームのTさんとファシリをしているミーティングなどなど。
結構ヘビー級の案件を抱えているんですよね。だからこそ、もっといい支援ができるように、当事者としての自分を忘れない程度に、専門性を高めていきたいと思っているのです。
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