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「異常」を「異常」と感じるか。

異常の気づく感性

機械や設備の動作の不調や音や匂いの違和感、異常の兆候がある。
作業者が腰をかばうような動きや表情を変えるなどの異常の兆候がある。
使用する作業者が気づいていなければ…
これは大した事じゃないと感じてしまえば…
ちょっと手直しを加えて済ましてしまったり…
そのまま作業を続けてしまったら…
やがて大きなミスや事故・ケガにつながることがある。
それが異常か異常ではないのかを明確にするために、
「正常とはどういう状況か」そこから「外れている状況が異常である」とすぐ認識できることが大切である。

書いてあれば正解ではない

作業手順書や作業マニュアルなどに明確に示してあります。
確かに書いてあるが「いつもと違うと感じたら」と書いてある。
間違ってはいない。
日頃からその職場で仕事している人には良いとする。
では、今日配属された人に通用する言葉であろうか?
その人にはまだ、「いつも」がないのである。
その人には基準となる物差しがないから、育成者やリーダーが声をかけて聞き出してあげることが大切になる。

現場から事故やミスを出したくない。

本人も職場のみんな持ちたく、辛い思いをしてしまうからだ。
だから職場では、どういう場合が異常であるのか、正常とはどういう状況なのか、作業者全員が十分に理解していることがとても大切なことなのである。
異常を感じたら、すぐ手を止め、現場リーダーを呼び、リーダーが来るまで待つ。
これを徹底して避難訓練と同じように訓練しておく必要がある。
ミスや事故はいくつかの要因が重なって発生する場合が多い。
つまり、台風等災害時の対応と同じと言えるだから、いつもと違うと感じたら、避難して指示を待つと言うことが当たり前にできるように教育・訓練をしておくことが大切なのである。

モノ(不安前な状態と)、人(不安全の行動)

機械や設備といったハードウェアばかりではなく、人の行動についても同じことが言える。
災害はモノ(不安前な状態と)、人(不安全の行動)が絡み合って発生する。
不安全の状態、不安全な行動等が重なることで、基準が外れ、それが異常につながり、事故ミスを誘発する。
それらを未然に防ぐために規則や規定等作業ルールを設定して、それに基づいて判断し、行動ができるようにしているので、ある基準となるものがしっかり作ってあれば外れていることを容易に見つけることができる。
異常の前兆を発見する事は、災害防止につながりる究極の未然防止対策になる。

リーダー達の感性も磨き上げる

現場リーダーたちも、自分たちの感性を常に磨き上げなければならない。
何故かと言うと、未熟な作業者が異常を発見するよりも、現場巡回をしたときの現場、リーダーの感性の方が、ミスや事故の兆候となる異常をいち早く気づくことができるからである。
現場リーダーは、自らの異常に対する感性を高める努力を続けなければならない。

自らが率先して部下の感性を高める指導を行う。

これはとても大事なことである。
また、異常への対応を指示した場合、その結果について見極めることを怠ってはならない。
異常に対する指示は、わかりやすく、時には厳しく行うことが必要である。
常日頃から現場をよく観察し、現業員とのコミュニケーションに気を配り、各自の心身ともに健康の状態を把握し、皆が明るく挨拶を交わせる職場を目指す。
不貞腐れた態度や挨拶がされないような根暗な職場では、異常を発見する数は生まれてこない。

見せかけリーダー

逆に外面だけ良く、ウチはしっかりやってますよと報告をしたがらる外に見せるための活動をやっているところでは、いつか必ず大きなミスや事故が発生し、後悔し尽くせないようなことになるだろう。
活動はリーダーの出世ポイントを稼ぐツールではなく、職場を守る活動だからである。
職場の仲間を守るための活動を怠ってはならない。


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