#誰かの役にたてたこと

小学校5年から、養護学級の男の子の面倒を見た。
主に遊びと学校への登校。
兎に角粘り強く付き合った。
養護学級の子とは言え、こちらの心は見抜いている。だから、まず遊びを通して少し出来なさそうなことをやらせる。コツは出来るまで時間がかかるが根気よく付き合う。
そしたら、褒めて本人に自信をつけさせた。
その時の嬉しそうな笑顔がたまらなく可愛く見えた。
6年の卒業式まで、毎日面倒を見た。
それから中学生に上り、ふと下校中に養護学級の先生に出会った。
そして、その先生にこう言われた、よくあの問題児のアキラちゃんの面倒を最後まで見てくれたね、坂口君。

あの子はね、母親が死んでから親戚にたらい回しにされ、厄介者扱いされ養護施設に入ったのよ。
かわいそうねぇ、先生はもう悲しすぎて涙も出なかったわ。
成績だけが学校の評価じゃ無いからね。坂口君。
ありがとう私これで少し気が晴れたわ。

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