不思議な夢の話…

自分が体験した怖い話 というよりも、不思議な夢の話となります。

私が高校時代に父親は亡くなりました。
四十九日の法要が終わった頃だったと記憶していますが、とある夢をみました。

その夢は、父親が真っ赤なオープンカー、60年代のマスタングコンバーチブルに乗り帰宅した夢でした。
茶の間から外で轟くアメリカンサウンドに気付き、外に駆け出した所から夢は始まりました。
私は「父さん!マスタングか!スゲーナ!」と興奮していましたが、父は寂しそうな照れ笑いを浮かべて運転席に佇んでいました。
助手席には、5歳位の男の子、どこかで会ったような、懐かしいような、でも知らない男の子がニコニコしながら座ってました。
母親を呼びに行こうと踵を返したとき、父は「銀次郎!母さんによろしくな、じゃ、行ってくるわ」と言い、笑顔でエンジンをかけました。
男の子は「お兄ちゃん!ばいばぁーーい!!」と満面の笑みを浮かべ、走り去っていきました。

目が覚め、変な夢見たなーと思いましたが特に気にする事も話すこともなく生活していました。

父の三回忌が終わり自宅に帰ってきた時、何故か急にこの夢を思い出し、母親に話しました。
母は「ふーん…」と意味ありげな顔をしてから、こう続けました。

「初めて話すけど…E(上の妹)が生まれる前に実は流産してるんだわ。その子は直感的に男の子だと思ってたのよ。夢の男の子って、あんたの弟かもしれないね。あっちで仲良くやってるよ、ということなんでない?」

その子は、それ以降夢に出て来ることはありません。
父親と一緒に、真っ赤なマスタングで地平線へ向けドライブを続けているのでしょうか。

「これは、LINEオープンチャットで投稿した話の再掲となります」

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