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〔25〕有料稽古12 白頭狸の大運と第一運の狸の実情 2/21

〔25〕有料稽古12 第一運七歳から十六歳までの狸の実情
 前回の稽古に引き続き、白頭狸の閲歴に照らしながら、命理学の実地稽古を行います。
白頭狸の実父井口幸一郎は陸軍航空隊員で准尉でしたが、連合国軍の捕虜となりマラッカ海峡に近いインドネシア領のレンパン島で抑留され、給養の乏しい中で辛うじて飢えをしのぎ、昭和二十一年の七月頃に帰国しました。

 和歌山市郊外直川村の農家の離れに住んでいた、三人の留守家族のもとに帰ってきたのは梅雨の頃で、灯を消した部屋で、蚊帳を釣っていたことを覚えています。
 そらから半年後の十二月十三日、父の帰国と入れ替わるように母藤子が亡くなり、以後昭和二十三年の三月まで白頭狸と一つ下の弟洋(文学博士・奈良女子大名誉教授)が母の実家で養われることになりました。
 六畳+三畳+台所の棟割長屋の市営住宅で送った赤貧の少年時を恥辱と思い込んでいた狸は、東大に入学するため上京して以後は、少年時代のことを他言せずにきましたが、その後、四柱推命学を学んであの時期が恥辱でなかったことを悟り、大いに救われました。
 その事を以下に書きますが、自他のプライヴァシイに関することもある程度赤裸々に描かざるを得ないので、心苦しいことですが、縁なき衆生の眼を遮る防壁の意味での「束脩」を申し受けますので、ご理解下さい。

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