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〔82〕時務随想 6/17

〔82〕白頭狸の時務随想6/17
 態度は曖昧なれどやるべきことはやる。岸田総理の本性が少しずつ露呈して来たようです。
 六月十三日に記者会見した岸田首相は、衆院解散について問われると「情勢をよく見極めたい」として態度を明らかにせず、今国会中の衆院解散に含みを残したのは、立憲民主党に不信任案提出を思い止まらせる目的が見え透いていたが、これに惑わされて六月十六日、衆院に内閣不信任案を提出したのが立憲民主党です。
 その代表の泉健太が趣旨説明で岸田に向い、「あなたの含み笑いに、、」と語ったのには思わず手を拍して笑いました。 白頭狸が門人に呼び掛けるにあたり「ふふふ、○○君」というのは「怪人二十面相」の狸版を目指すからですが、岸田さんもまた狸と同じく、「怪人二十面相」をもって自ら任じているらしい。

 怪人二十面相の好敵手は名探偵明智小五郎です。白頭狸の相手も自らと同格の俊秀ですが、岸田文雄には、眼前に立ちはだかる近頃の野党など、明智小五郎はおろか少年探偵団の小林少年にも当たらない、のでしょうな。
 だがしかし、その岸田文雄に泉健太が、“余裕の含み笑い”を感じ取ったのは、近頃の野党員としてはマシな方ではないか、と思いますね。

 今国会は、国会議員のそもそも何たるかを心得ず、「ただ政権の悪口を言うだけが仕事」と認識する野党議員が、閣僚の些末な言動に見当違いの批難を浴びせる醜態だけが報道されました。高市大臣に対する政府文書問題などは、総務大臣のメンツを立てるためのウソから発したもので、政治的には全く無内容なのに大騒ぎし、ていましたが、その裏で、防衛関連法など岸田政権の狙う立法が「鞭声粛々と」して成立していました。これまさに「暁に見る千兵の大牙を擁するを」の相似象でありましょう。
 横田米軍の軍威を翳す金融・産業・軍部連合による「日米合同委員会」の支配の下、「遺恨なり七十年、一剣を磨き」ながら過してきたわが國體奉公衆の一人と観て差し支えない岸田文雄に、吾人が期待するのは、自由民主党の解体と真の愛国保守政党としての新たなる出発であります。
 そのための最短路線が「自民と立民の抱き合い心中」ですが、その機はすでに熟しつつあります。
 ふふふ岸田君。君はかの国士佐々木真太郎の曽孫ではないか。白頭狸は君の素質を見抜いて、この難局を頼むんだよ。
 

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