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〔57〕旺相死囚休の3

〔57〕稽古27 旺相死囚休の3 重大改訂あり必読

 稽古は27回目で、四柱推命上の最難関に差し掛かりました。それが旺相死囚休による力量の測定です。白頭狸の命式を構成する各干の力量を以下の手順で算定します。
 手順の第一は「旺」を定める事です。白頭狸の命式の月支蔵干の本気は戊土ですから、「土」が「旺」になります。第二は「相」です。土生金の理により、「金」が「相」になります。
 第三は「死」です。金生水の理で「水」が「死」となります。
 第四は「囚」です。木生土の理で「木」が「囚」になります。
 最後は「休」です。火生土の理で「火」が「休」となります。
 そもそも運命主体の命式を構成する各干(の属する五気)を、月支の本気を「旺」として五行相生の順に並べたのは、各行(気)の力量を算定するためです。要するに旺を5とし以下相生の順に4・3・2・1と格差をつけて加重するのです。
 それでは、五行相生が旺・相・死・囚・休と命名したのは、いかなる理由によるのか? 武田考元『四柱推命学祥義一』には、『三命通会』の説くところを紹介しています。
 徳盛んにして時に乗ずるを「旺」という。春に木が旺ずるがごとし。木が旺ずれば、その子の火が父を援けて「相」となる。木の父の水は、子が王侯貴顕の地位に昇ったので悠々身を引いて「休」となる。木の敵の金は木の子の火の妨害に遭い、「囚」となって動けない。火は土を生じるが、木が盛んなため土は剋されて「死」となる。
 というのです。狸は一応納得しましたが、これよりもうまく説明する理屈を思い付いた方はどなたでも、どうか教えて下されば、狸は大変感謝いたします。
 ともかくこの理屈で、旺に5、相に4、死に1、囚に2、休に3を掛けて加重した「仮数」を基にして、運命主体の命式を構成する五気(五行)の力量を単純測定したうえで、「補正順位」を付け、「強弱」を分類して、旺衰の判定を完了するのが武田流の骨子です。
 白頭狸の場合は月支蔵干の本気が戊土ですから、命式の天干と地支蔵干を集めて表にすれば以下のようになります。干の数字は3を分母とする分子です。
       天干 蔵干    計   加重      仮数

旺 土気 戊偏財 1 4 4 9  9/3×5­=15
       己正財      0     0     15 

相 金気 庚偏官 3  3  6 6/3×4=8
     辛正官 3     3 3/3×4=4    12

死 水気 壬偏印 3     3 3/3×1=1 
     癸印綬 1 1   2 2/3×1=0・7    1・7

囚 木気 甲比肩 3     3 3/3×2=2
     乙劫財       1 2/3×2=1・3  3・3 

休 火気 丙食神 2 2   4 4/3×3=4
     丁傷官       4 4/3×3=4   8


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