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【読書録】嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え


どんな本?

audiobookで拝聴しました。いわゆる自己啓発本。2015年のビジネス書ランキング1位の本で、ドラマ化もされたが見ていなかったので、内容に触れるのは今回初見。

あらすじ

タイトルの通り、「嫌われる勇気を持てば人生変わるとかそういった話でしょ~~」とか、思っていたが読んでみると印象が変わり、そういった単純な話ではなかった。

老人と青年という、ふたりの登場人物がお互いに意見を交わしながら、話が進んでいく。悩める現代人を青年、アドラー心理学を学んだものとして老人(おそらく著者?)を見立てて、青年の悩みを老人がアドラーの教えで一つずつ解決していく対話スタイル。

青年の悩める日常の1シーンを例にとって、老人がアドラー心理学を平易な言葉で分かりやすく説明してくれる。ソクラテスやプラトン、カントなど哲学者の言葉なども引用されるので、その方面をかじっている人は物語に入っていきやすい。

心に残ったこと、学んだこと

  1. 過去には縛られず、今を受け入れ、今を全力で生きるということ。結果は後からついてくる。

  2. 課題を分離するという考え。

「今を全力で生きる」というのは、数十年先をイメージして今にブレーキをかけるのではなく、今やりたいことに全力でトライするということ。転職という選択を取った自分にぴったりの言葉で、心に響いた。

「あらゆる悩みは対人関係からくる」ということから、自分と他人(家族・友人含む)の、問題をそれぞれ分離して考える。ともすれば、「それはあなたの問題だから私には関係ない」とも見えるが、そうではない。「私は水飲み場にあなたを連れていくが、水を飲むかどうかはあなた次第なのだ」ということ。すぐにはこの考えを身につけることは難しいが、考え方の根本としてはすごく理解できる。

誰におすすめ?

責任感が強い人、将来や自分の生き方に思い悩む人。ひとつはなにかお土産をもっていくことができるはず。


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