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【随筆】#2 会社への不適合と苦しみ

皆さん、こんばんは。今回も記事を読んで頂き、ありがとうございます。
今回は、前回の投稿「#1 鬱、休職、そして狂気」の続きを書き下ろしたいと思います。

先述の通り、失業を目前とした僕は「この世を去りたい」とまで思い詰めるような、極めて”危険な”精神状態に陥っていました。
そのような僕を思いとどまらせ、救ってくれたのは母の言葉でした;

死なないでくれよ。
まだ好きなこと、楽しいこと、いっぱいしてないじゃない。
せめて、大好きなことを好きなだけ、めいいっぱいして
もういいよというぐらいしてほしいよ。

母とのLINEより

あれから約2週間、僕は抑うつ状態のなかで自問自答し続けました;
「何故、これほどにも”生きづらい”のか?」
「自分の好きなこと、楽しいこと、やりたかったことって何だっけ?」

大学院を卒業後、「会社員」になった僕は精神疾患を発症、その後は失業、転職、再発という、”地獄のような悪循環”を5年もの間続けました。
その苦しみのなかで、度々本質的な問いが僕の頭を悩ませていました;

「自分には、”会社員”として労働することが向いていないのではないか?」
「この先の人生も、先の見えない”会社への適合訓練”を続けるのか?」

自分と同じ悩みを抱える人はいるのか。或いは過去にもいたのか。
そして、その悩みを克服した人は、いかに人生を送ってきたのか。

何かヒントを得るべく伝記や経営史の本を読み漁る過程で、ひと際僕の心を打ったのは、ケンタッキーを創業したカーネルサンダースの人生でした;

カーネル・サンダース

1912年、22歳になったカーネルは、(中略)
「自分の性格は誰かのもとで働くことに向かない」ということに気づき始める。彼の心のどこかにある「自分のビジネスを持ちたい」、「自分だったらこうする」という気持ちが平和的に職を去ることをできなくさせていたのだ。

カーネル・サンダース 65歳から世界的企業を興した伝説の男』藤本隆一著

次回に続く

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