「ある閉ざされた雪の山荘で」のネタバレ,あらすじ,感想を詳しく解説するよ
小説「ある閉ざされた雪の山荘で」
あらすじ
早春の乗鞍高原のペンションに、オーディションに合格した俳優志望の男女7人が集まった。
彼らは、これから舞台稽古を始める予定だった。
しかし、豪雪によって山荘が孤立し、外界と遮断されてしまう。
そんな中、1人また1人と殺人が起こっていく。
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ネタバレ
犯人は、7人のうちの1人だった。
犯人は、過去の因縁による復讐のために、殺人事件を起こしていた。
犯人の目的は、全員殺害することだった。
しかし、主人公の活躍によって、犯人は阻止される。
要約
主要登場人物:
久我和幸: 俳優志望のフリーター。
元村由梨江: 舞台女優で劇団「水滸」のパトロンの娘。
本多雄一: 劇団「水滸」の実力派俳優。
笠原温子: 劇団「水滸」所属の女優。
麻倉雅美: 劇団「水滸」を退団後は消息不明。
あらすじ:
久我は劇団「水滸」のオーディションに合格し、乗鞍高原のペンションで舞台稽古に参加することになる。
他の6人は全員劇団員で、久我が想いを寄せている女優も含まれている。
登場人物が次々と消えていく中、サスペンスタッチのシナリオの裏には思わぬ真実が隠されている。
起承転結:
起: 久我は由梨江に近づくためにオーディションに応募し、ペンション「四季」で舞台稽古を始める。
6人の劇団員が集まり、山荘での舞台劇が始まる。しかし、彼らの間に疑惑が生まれる。
承: 温子が遊戯室で絞殺されたという設定で芝居が続けられる中、久我は犯人を探り始める。
麻倉がオーディションに落選した後、スキー事故に遭い、舞台の上に立てなくなったことが分かる。
転: 麻倉が首謀者であり、彼女の復讐計画が明らかになる。
3人の被害者役が出てきたが、最終的には麻倉が殺人犯にならずに済む。
結: 麻倉は仲間たちに芝居を続けることをお願いし、物語は幕を閉じる。
このミステリアスな作品は、逃げ場のない空間での緊迫感と演劇関係者の欲望が交錯する点で魅力的です
感想
「ある閉ざされた雪の山荘で」は、東野圭吾のデビュー作であり、新本格ミステリーの金字塔と呼ばれる作品です。
緻密なトリックと意外な結末は、読者を最後まで飽きさせません。
また、個性豊かな登場人物たちも魅力的です。
登場人物
劇団「水許」の団員
久我和幸
主人公。本作における「探偵役」を務める。
俳優を目指すフリーターで、バイトに明け暮れている。合宿メンバーでは唯一、外からオーディションを受けて合格した劇団員であり、演技力・容姿などは光るものがある。
クールな二枚目俳優で、ハーフっぽい顔つきをしている。身長がやや低く、貴子いわく「あと5センチ背が高ければ」とのこと。古典と呼ばれる推理小説は、ほとんど読んでいるらしい。
「堕天塾」の元劇団員で、劇団「水許」のオーディションに合格した水滸の新メンバー。1年前に元村由梨江の芝居を見て、彼女の愛らしさに惚れて片思いしていたことから、東郷のオーディションに応募し、300人もの応募者から合格を勝ち取った。
人当たりは悪くないものの、作中では終始にわたって内心では由梨江のことにしか頭がなく、恋敵の田所のことは邪険にしている。内心では他人を馬鹿にしている描写が見られ、笠原温子にはそれを見破られている。
笠原温子
最初の「殺され役」。退団した麻倉雅美を引き止めに行った3人のうちの1人。
女性メンバーのリーダー格。演技力はそこそこである。中西貴子によると、演出家の東郷とは恋人関係にあるらしい。内心では他人を馬鹿にしている久我和幸の本性を、あっさりと見破るなど男を見る目がある。
ヘッドホンをして電子ピアノの練習をしていた所を、犯人に首をヘッドホンのコードで絞められて死亡。温子の荷物や靴は、そのまま残されていた。
元村由梨江
二番目の「殺され役」。退団した麻倉雅美を引き止めに行った3人のうちの1人。
舞台女優。容姿端麗なお嬢様だが、演技は大して上手くない。父が劇団「水滸」のパトロンで、財界との繋がりがある人物。
山荘での部屋割りは、笠原温子との二人部屋だったが、温子はベッドで眠ることなく失踪する。2日目には由梨江自身が殺され役となり、深夜にドアを開けた所を「鈍器」で前頭部を殴られ、暗闇で首を絞められて死亡している。
雨宮恭介
三番目の「殺され役」。退団した麻倉雅美を引き止めに行った3人のうちの1人。
男性メンバーのリーダー格で、劇団の古株。演技力はそこそこ。演出家の東郷の受けが良いらしい。劇団から一人選ばれてロンドンの演劇学校に1年留学する予定であった麻倉雅美がスキー事故で半身不随となったことから、雨宮が留学することになった。由梨江の恋人。
田所義雄
感情が激しく、軽薄な性格。由梨江に好意を抱いており、合宿中にも果敢にアタックしている。中西貴子いわく「人を疑うのが得意」とのこと。
本多雄一
粗野な言動をするが、性格は温厚。実力派のメンバーであるが、人を惹きつける華がない。
中西貴子
色気と才能を持ち合わせた個性派女優。外見も中身も白痴的な雰囲気だが、暗い性格ではない。むしろ自由奔放な明るい性格であり、口が軽くておしゃべり。内面が顔に出るタイプ。和幸に気があり、男性経験も豊富なもよう。
小田伸一
ペンション「四季」の管理者であり、オーナーでもある。小田の自宅は、山荘から10分ほどの距離にある。小田の山荘は、若者受けしない地味なペンションである。
東郷陣平
劇団「水許」の演出家。奇をてらった演出や稽古を行うことで有名だが、最近落ち目との噂もある。独裁的で、何もかもひとりで牛耳ってしまうところが東郷の良さであると評されている。独身であり、温子とは恋人関係にあるという噂がある。
オーディションで合格したメンバー7名を山荘に集めて、自らは姿を表すことなく速達を送って指示して、奇妙な舞台稽古をさせた。
麻倉雅美
劇団「水許」の元メンバー。才能はあるが、容姿がいまいちで華がない。笠原温子とは同期でライバル。雨宮に恋していたらしい。
今回のオーディションでは、由梨江と同じく「ジュリエット」を演じており、由梨江より数段良い演技をしていた。しかし、オーディションに落選したショックから演劇を辞める決意をして、実家のある飛騨高山に帰郷。そこでスキー事故で崖から落ちて半身不随になっていた。事故として片付けられているが、滑降禁止の場所で直滑降していることから、「自殺」ではないかと思われている。
事故の当日には、笠原温子、元村由梨江、雨宮恭介の3人が実家まで訪ねて、芝居を辞めないように引き止めにいっていた。またその後、雅美に電話があり、その後すぐにスキーに行ったという。
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小説「ある閉ざされた雪の山荘で」の3人のレビュー
レビュー1
タイトル: 緻密なトリックと意外な結末に驚かされた
評価: ★★★★★
感想:
東野圭吾のデビュー作である「ある閉ざされた雪の山荘で」を読みました。
雪の山荘という閉鎖空間で起こる殺人事件を描いた作品です。
緻密なトリックと意外な結末に驚かされました。
新本格ミステリーの金字塔と呼ばれる作品に納得です。
館という閉鎖空間で起こる殺人事件は、手に汗握る面白さでした。
個性豊かな登場人物たちも魅力的です。
特に、主人公の学生・中田春彦は、推理力と行動力に優れていて、最後まで目が離せませんでした。
ラストシーンは、衝撃的で忘れられないです。
読後も余韻が残る、傑作ミステリーです。
レビュー2
タイトル: 館という閉鎖空間で起こる殺人事件の面白さ
評価: ★★★★☆
感想:
「ある閉ざされた雪の山荘で」は、館という閉鎖空間で起こる殺人事件を描いた作品です。
登場人物たちは、互いに疑心暗鬼になりながら、犯人を探し出すために協力します。
その過程で、様々な人間ドラマが展開されます。
館の構造を利用したトリックは、非常に巧妙です。
最後まで犯人が誰なのか予想できませんでした。
ラストシーンは、衝撃的な展開で、読後も余韻が残りました。
ミステリー小説好きな人におすすめの作品です。
レビュー3
タイトル: 個性豊かな登場人物たちが魅力的
評価: ★★★☆☆
感想:
「ある閉ざされた雪の山荘で」は、個性豊かな登場人物たちが魅力的な作品です。
主人公の学生・中田春彦をはじめ、美貌の女子学生・森江春菜、飄々とした元刑事・浪越警部など、それぞれに個性があります。
彼らの会話や行動は、非常に面白いです。
殺人事件の謎解きだけでなく、人間ドラマも楽しめる作品です。
ただ、個人的には、トリックが少し複雑だと感じました。
もう少しわかりやすく説明してくれた方が、より楽しめると思います。
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小説「ある閉ざされた雪の山荘で」の一番盛り上がる見どころ
見どころ
小説「ある閉ざされた雪の山荘で」の一番盛り上がる見どころは、クライマックスにおける以下の3つのポイントです。
1. 真犯人の正体
物語を通して、様々な人物が犯人候補として浮上します。
しかし、真犯人は、誰も予想していなかった人物でした。
真犯人の正体が明らかになった瞬間は、非常に衝撃的で、読者を驚かせます。
2. 真犯人の動機
真犯人は、なぜ殺人事件を起こしたのか。
その動機は、過去の因縁に関係していました。
真犯人の動機が明らかになった瞬間、物語は新たな展開を迎えます。
3. ラストシーン
真犯人と対峙した主人公・中田春彦は、どのような選択をするのか。
ラストシーンは、非常に緊張感があり、手に汗握る展開です。
感想
クライマックスは、怒涛の展開で読者を最後まで飽きさせません。
真犯人の正体、動機、そしてラストシーンは、読者に深い感動を与えるでしょう。
「ある閉ざされた雪の山荘で」は、読み応えのあるミステリー小説です。
クライマックスは、特に見どころなので、ぜひ読んでみてください。
書評
「緻密なトリックと意外な結末に驚かされた。新本格ミステリーの金字塔と呼ばれる作品に納得。」 (Amazonレビュー)
「個性豊かな登場人物たちが魅力的。館という閉鎖空間で起こる殺人事件は、手に汗握る面白さ。」 (楽天ブックスレビュー)
「ラストシーンは、衝撃的で忘れられない。読後も余韻が残る、傑作ミステリー。」 (カドカワストアレビュー)
小説「ある閉ざされた雪の山荘で」考察
1. 登場人物像と人間関係
本多: 主人公。舞台役者。真面目で几帳面な性格。
久我: もう一人の主人公。演出家。才気横溢で自信家だが、どこか影がある。
麻倉: ベテラン女優。プライドが高く、周囲を見下すような態度をとる。
東郷: 劇作家。病弱で繊細な性格。
笠原: 若手女優。野心家で計算高い。
雨宮: プロデューサー。冷酷で打算的な性格。
田所: 山荘の管理人。謎めいた存在。
人間関係
本多と久我は、かつて恋人関係にあったが、現在は別れている。
麻倉は、かつて東郷の恋人だったが、現在は関係が冷え込んでいる。
笠原は、東郷に想いを寄せている。
雨宮は、麻倉と関係を持っている。
田所は、過去に東郷と何かしらの繋がりがあった。
2. 事件の概要
雪山にある山荘に、舞台の稽古のために集まった役者たち。しかし、吹雪によって外界との交通が遮断されてしまう。そんな密室状態の中で、次々と殺人事件が発生する。
3. 考察
3.1 犯人について
犯人は、東郷である可能性が高い。
理由:
東郷は、過去に交通事故に遭い、半身不随となった経験がある。その事故がきっかけで、人間関係に亀裂が生じ、絶望していた。
東郷は、山荘に用意されていた薬の量を調整していた。これは、殺人計画を実行するために必要な準備だったと考えられる。
東郷は、犯行時にアリバイ工作を行っていた。しかし、そのアリバイ工作は、巧妙すぎるために不自然である。
その他の容疑者についても検討する必要がある。
本多: 真面目で几帳面な性格だが、追い詰められたら予想外の行動に出る可能性もある。
久我: 才気横溢で自信家だが、どこか影があり、過去に人を裏切った経験がある。
麻倉: プライドが高く、周囲を見下すような態度をとるが、本心では孤独を抱えている。
笠原: 野心家で計算高いが、その裏には脆い心が隠されている。
雨宮: 冷酷で打算的な性格だが、どこか正義感のようなものを持っている。
犯人は、複数人である可能性も排除できない。
理由:
犯行の手口が複雑すぎる。
犯行現場に残された証拠が矛盾している。
真犯人は、最後まで明かされない可能性もある。
3.2 殺人の動機
東郷の殺人の動機は、絶望であったと考えられる。
東郷は、過去に交通事故に遭い、半身不随となった経験がある。その事故がきっかけで、人間関係に亀裂が生じ、絶望していた。
東郷は、山荘に用意されていた薬の量を調整していた。これは、自殺するために必要な準備だったと考えられる。
しかし、東郷は、殺人を犯すことで、自分自身を救おうとした。
東郷にとって、殺人事件は、自分がまだ生きていることを証明する最後の手段だった。
その他の容疑者の動機は、様々である。
本多: 久我への嫉妬心。
久我: 過去の過ちを消し去るため。
麻倉: 注目を集めるため。
笠原: 出世するため。
雨宮: 金銭目的。
3.3 結末の解釈
結末は、複数の解釈が可能である。
東郷が真犯人である場合、
東郷は、自分の罪を償うために、自ら命を絶った。
東郷は、死によって救済された。
小説「ある閉ざされた雪の山荘で」犯人の推理ポイント
1. アリバイの不自然さ
各登場人物は、事件発生時のアリバイを主張していますが、そのアリバイには不自然な点があります。
東郷: 犯行時、自室にいたと主張しているが、目撃者がいない。
本多: 犯行時、トイレに行っていたと主張しているが、その時間帯にトイレに行ったという他の目撃者がいない。
久我: 犯行時、バーベキューをしていたと主張しているが、そのバーベキューの様子を目撃したという他の目撃者がいない。
麻倉: 犯行時、読書をしていたと主張しているが、その本を手にしているところを見たという人がいない。
笠原: 犯行時、散歩をしていたと主張しているが、その散歩コースに誰も会っていない。
雨宮: 犯行時、仕事をしていて不在だったと主張しているが、その仕事内容を裏付ける書類が見当たらない。
田所: 犯行時、山荘内にいなかったと主張しているが、目撃情報がある。
2. 矛盾する証拠
犯行現場に残された証拠には、矛盾する点があります。
凶器: 凶器とされるナイフには、複数の指紋が付着している。
被害者の死因: 被害者の死因は、一見して分からない。
現場に残された足跡: 現場に残された足跡は、複数の靴のサイズのものがある。
3. 登場人物の言動
登場人物の言動には、犯人らしき人物を示唆するものがあります。
東郷:
事件後、妙に落ち着いている。
事件について、他人事のような態度をとる。
自殺をほのめかすような発言をする。
本多:
事件について、積極的に推理しようとする。
東郷に対して、敵意を持っている。
犯行に使われたと思われる凶器を持っている。
久我:
事件について、冷静に分析しようとする。
過去に人を裏切った経験があることを隠している。
犯行現場近くをうろついていた目撃情報がある。
麻倉:
事件について、関心を示さない。
犯行時、アリバイ工作を行っていたと思われる。
被害者と面識があったことを隠している。
笠原:
事件について、怯えた様子を見せる。
犯行時、目撃者を見たというが、その目撃者は存在しない。
被害者に好意を寄せていた。
雨宮:
事件について、冷酷な態度をとる。
犯行現場近くをうろついていた目撃情報がある。
被害者から金を借りていた。
田所:
事件について、何も知らない様子を見せる。
犯行現場近くをうろついていた目撃情報がある。
被害者と過去にトラブルがあったことを隠している。
4. その他の推理ポイント
登場人物それぞれの過去や人間関係を分析することで、犯人に関する手がかりが得られる可能性があります。
山荘の構造や周辺環境を理解することで、犯人の行動を推測することができます。
作中における伏線や暗示を読み解くことで、犯人の正体を見つけることができる可能性があります。
まとめ
「ある閉ざされた雪の山荘で」は、ミステリー小説ファン必読の傑作です。
緻密なトリックと意外な結末、そして深いテーマが魅力的な作品です。
まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみてください。
その他
本作は、1992年に発売されました。
2024年には、映画化されました。
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