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ラバー・ソウルを読んで

井上夢人のラバー・ソウル。
500ページ越えの大作だが続きが気になってどんどん読めた。怖くて、どうなる!?気になる!って感じで。

コンプレックスを抱え周りから孤立し生きてきた男が初めて恋をする。
ある意味ピュアとも取れ、一方でその過剰な行為は次第にストーカーとなり周りを巻き込んでいく。
この思考の描写がかなり気持ち悪く、読み進めるたび怖くなる。
理解できそうな部分もあり、いっぽうで常人には真似出来ないような愛の気持ち悪い部分が現れていて、捻くれた男である自分にすごく刺さった。

最初はなんて気持ち悪い小説だろう…と思っていたが見事などんでん返しが待っていた。徹底して人物像をこちらに叩きつけるように書かれているのも意味があるんだろうな…。

最後まで読むとこのストーカー男にも少し愛着が湧く。歪だけれども純なラブストーリーだ。

タイトルの由来はビートルズの名盤ラバーソウルから来ている。
ビートルズには詳しくないので合わせて聴こうと思う。
好きな人はよりいっそう楽しめるかもしれない。

あと、最後まで一気に読むのがおすすめ!でないと嫌な感じを引きずることになるぜ…

どんでん返し系のミステリーでもある!ぜひ読んでみて。

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