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②世界の英語の教育について考える。


 第二弾「英語教育と民族言語についてヒアリング メモ」
 (2023年12月19日~)

2021年から、オンライン英会話「DMM英会話」を活用して、アフリカ、アジア諸国をはじめとした世界各国の英語教育事情をヒアリングして以下のメモに収めてきました。
今回は2023年12月19日~の取材メモです。
(それ以前の取材メモは昨年、投稿しております)

※なかなか興味深い内容で、そこから世界の動きを読み取るヒントになると感じましたので、ここにシェアさせていただきます。ご参考になりましたら幸いです。(なお、あくまでDMM英会話の先生他からのヒアリングですので、公式なご発言ではなく、感覚的にお答えいただいた部分も多いため、情報は必ずしも正確ではない可能性があることをご了承くださいませ。)
 
●2024年2月8日
マラウイ
 
公用語 英語
国語 チュチェワ
支配的な言語は英語(90%)とチュチェワ(95%)
幼稚園からすべてを英語で教える。
生まれたばかりの赤ちゃんにもチュチェワと英語を教える。
多くの国民の第一言語が英語になっている。
学校の休み時間には都市部は英語で、
地方はチュチェワと英語で会話している。
家庭でも英語とチュチェワの両方の言語を使用している。
10~20%が留学するが、政府の奨学金の場合には帰国しなくてはならない。
マラウイで就職するのは難しく、パートの仕事もなかなか無い。
それで海外で働きたい。介護や看護師の仕事が多い。
アメリカやイギリスに行く。
アメリカやイギリスの軍隊に入ると給料がよい。
優秀な人材は英語圏先進国に流出する。社会問題でもある。
 
●2024年2月2日
ブータン
 
公用語 ゾンカ 100%話せる
19種類の言語がある
5歳から英語教育
すべての科目は英語で教えられる
家庭ではその地域の民族語
英語は80%話せる
エリートの家庭は生まれたらすぐ英語またはゾンカで話しかける
ニュース放送は英語とゾンカ両方、英語ニュースの時間とゾンカニュースの時間に分かれる。英語ニュースをゾンカに吹き替えるので100%同じニュースである。yak In the classroomがオスカーにノミネートされた。
 
 
●2024年2月1日
インド
 
ミゾラムの民族語はミゾ
インドの公用語は英語とヒンディー
数百の民族語がある
英語話者は70%、ヒンディー話者は60%という感覚。
バイリンガル多数。
学校教育はすべて英語
家庭ではその地域の民族語
ニュース放送は英語と現地民族語を交互にやる
20分づつとか。
翻訳でやる放送もあるが人々は好まない
 
●2024年1月31日
バングラディシュ
 
公用語 英語とバングラ
生まれた赤ちゃんにも英語とバングラ両方教える
公式書類はバングラと英語両方
学校は英語で教える
家庭ではバングラ
英語が話せる人は70%、若者はほぼ100%
アラビックやフレンチも学校で学ぶ人がいる
3か国語か4か国語が話せるのは普通
英語圏やヨーロッパへの留学には多くの学生が行く
バングラディシュの奨学金、相手国の奨学金、両方ある。
若年人口が減っている先進国は若い優秀な人材を海外に求めているから
留学に行くとほとんど帰ってこない
家に送金する
海外にすむバングラ人は700万人。人口比ではたいした人数ではない。
 
●2024年1月30日
モーリシャス
 
中国系、インド系の移民が多い 1700年代に移民(ビジネスのため)
宗教はヒンディー48%、キリスト20%、他、ムスリム、仏教などミックス
同じ宗教での結婚が普通だが異教との結婚もOK
植民地化の歴史や最初はアラブ→オランダ→フランス→イギリス
1768年独立
1st言語はクレオ、2ndはフレンチ 3rdが英語だが
公用語は英語、フレンチ、クレオ
公式な書類は英語かフレンチ
学校教育も英語かフレンチ
クレオは家庭など日常生活で使う
TVなどマスコミは英語とフレンチ
アナウンサーが英語とフランス語で交代しながら同じニュースを両方で伝える
英語ができる人は72%、フルエントは50%ぐらい
生まれた子供にはクレオを教えるが幼稚園から英語を教える。
英語スクールにも行く。
学校は英語だけで教える学校(多い)、フランス語だけで教える学校(少数)、
英語とフランス語を選べる学校の3通りがある
優秀な学生は政府が支援して留学させてくれる
英語圏の先進国に行く
自国に戻ってくるような条件があるのだが、残念ながら、多くは戻ってこない
先進国で働いて家族に送金する
観光業は大事
欧州からの顧客が多い。
中国からも富裕層が来る
1泊で良いホテルは10万円から20万円する。
 
●2024年1月29日
台湾
 
小学校で英語教育が始まるタイミングである
8歳~10歳ぐらいの間に塾(クラムスクール)に行きはじめる。
オンラインもあり。
先生はネイティブ。
 
 
●2024年1月26日
レソト
 
オフィシャル言語 セソト 100%話せる ネイティブ言語
英語もほぼ100%の人が話せる
学校教育はすべて英語で教える。
セソトの授業だけはセソトで。
TVニュースは両方。時間ごとにセソトと英語を交互に入れ替える。
セソトを使うのは他に、ボスワナ、南アフリカ。
 
●2024年1月21日
マカオ(中国とフィリピンハーフ)
 
共通語は広東語
ほとんどの人は英語ができる
小学校から英語で教える学校と広東語で教える学校があり、
親と本人が選択できる
フィリピンは英語圏ではあるが、教育システムがよろしくなく
平均的な英語レベルは香港、マカオの方が上である。
香港、マカオは英国アクセント
 
 
●2024年1月18日
インド
 
人口問題が最も大きな問題
リッチとプアのギャップも益々広がっている。
教育は幼稚園から中学まで無料。給食も無料。
公立は英語で教わるかヒンディで教わるかを選べる
私立はすべて英語で教える
インドの公立のレベルはとても高い
 
●2024年1月17日
パキスタン
 
公用語 ウルドゥ 英語
100% ウルドゥ話せる
ウルドゥネイティブもいるが、別の民族語ネイティブの人口も多く、
基本的に、民族語とウルドゥのバイリンガルである(幼稚園の時点でそうなっている)
英語は、年配は40~50%
30歳以下なら80%
幼稚園から英語を教える ほとんど幼稚園に行く
義務教育も1年生から英語を教えるが、すべての教育を英語で行う。
つまり、1年生で英語実力が低くても、あえて英語で他の科目も教えることで
英語実力をアップしようとする国策。最初はウルドゥで補足することはある。
英語も一つの科目だが、ウルドゥも科目としてある。
 
●2024年1月11日
エジプト
 
3.5歳から英語教育が始まる。幼稚園など。
カードを活用したゲームなどでアルファベットから教える。
30歳以下はほとんどの人が英語が話せる。
アラビックと英語を混ぜて会話したりするのが普通。
メディアではちょっとした議論になっていて、シャーク・タンクなどのTVショーで出演者が英語を交えて話したりすると
SNSで、エジプトの放送なのだからアラビア語で話せ、と騒いだりする。
インターナショナルスクールも多くあり、英語プラスアルファの言語を学ぶ。
大学ではアジアの言語も選択できるが、日本語のほうが中国語より人気がある。アニメの影響である。
となりのUAEのドバイは10%しか現地人がいない。国籍を持っているのはほぼその10%だけだが。多国籍な人が集まっているため共通語は英語になる。
エジプトはアフリカで経済的に最も発展している国だから、多数の移民も入ってくる。スーダン人やパレスチナ人やシリア人であり、エジプト人とは仲が良いとは言えない。
エジプト人は、海外にはあまり出ていかない。エジプトが経済的に恵まれていることもあるが、エジプト人が海外のビザを取ることが難しいこともある。
 
●2024年1月9日
カザフスタン
 
公用語 ロシア語 カザフ語
ロシア語できる人は90%ぐらい
カザフ語も同じぐらいだと思うが、エリアにより全然違う。
あるエリアはロシア語が支配的だし、あるエリアはカザフ語が支配的である
学校は基本的にはロシア語とカザフ語両方の言語を使うミックスが多いが
カザフ語だけの学校もある。
家でカザフ語を使っているから学校はロシア語を学ぶためにミックス言語の学校に行く場合もあれば、楽をするためにカザフ語の学校に行く場合もある。
ロシア語についても同じことが言える。
ミックス学校の場合、先生もほとんどバイリンガルである。
英語教育は5年生、12歳くらいから始まる。
生まれたばかりの赤ん坊に教える言語は、家庭によって違う。
 
●2023年12月21日

ブータン 
ブータン研究者(昭和女子大学) ヒアリング
公用語 曖昧 共通語としてのゾンカ
基本的に皆、ゾンカと英語が話せる
民族語は20くらいある
生まれた子供には、
民族語で話す
それからゾンカを教える
小学校から英語を教える。
歴史と国語ゾンカの授業以外は
英語で教える
家庭ではまちまち。
違う民族で結婚することもあり
その場合ゾンカになったり
その地域語になったりする。
学校の休み時間やプライベートでは、
学校や地域によって異なる。
相手が誰か、何語の話者かを巧みに察して、話す言語を選ぶ。
複数名の場合、そのメンバーの共通言語で話す。
 
●2023年12月20日
ウズベキスタン
 
公用語はウズベク語。移民もいるので100%話せるわけではない。
義務教育は11年制。
公立と私立がある。教育レベルは同じだが私立は設備が良い。
以前は12歳から英語教育をしていたが今は7歳から。
国民の40%が英語を話せる。ロシア語は旧ロシアなので90%。
私立の塾のような役割でラーニングセンターがある。
学校は、ウズベク語で教える学校、ロシア語で教える学校、英語で教える学校、を選べる。
 
●2023年12月19日
モーリシャス
 
公用語 英語(法的な制定ではない)、(モーリシャス・クレオール語、フランス語)。
子供が生まれたら民族語であるクレオール語で話しかける(教える)場合が多い。
幼稚園から小学校は英語テキストで英語での教育になる。
幼稚園は、英語+フランス語も使用する。
小学校ではフランス語の授業も週に四回ある。
また、他宗教国家であるため、
第三言語を選択できる。ヒンディー、ウルドゥ、アラビア語、など。
中学以降も継続して学んでも良いし、学習を終えても良い。
家庭でも、小学校まではできるだけ英語で話すようにするが
中学になると、民族語のクレオール語で話すようになる。
 
70歳以上の人は英語ができないことが多い。教育を受けられない時代だった。
今は、教育は無料。
 
1968年にイギリスから独立した。
歴史的にフランスの影響も強かった。
 
インド人が奴隷的に多く連れてこられたのでインド系の人口が多い。
宗教もヒンディが多い。カレー料理が多いのもインドの影響。
別名、パラダイスアイランドと言われるが、また、リトルインドとも呼ばれている。
文化はとなりのマダカスカルやアフリカとは全く異なる。
 
観光業が重要。ヨーロッパからの観光客が多い。アジアは中国人が多い。
そして、インド人も多い。
 
●2023年12月22日
ボリビア→アルゼンチン
 
アルゼンチンの英語教育は小学校一年生から
英語を学びたい人は多いが学び方が分からない、学べる環境が無い
英語の先生はネイティブでない変な英語を話す先生で、変な英語が教え継がれる悪循環。最近はネイティブ先生も増えてきたからだいぶ良くなった。
日本と同じで文法中心で読み書き中心の教育だから話せる人が少ない。
 
英語話者がスペイン語を学ぶのは、グラマティカルジェンダーがあるから難しい。
 
USではスペイン語を学びたい人が増えているが、理由の一つ敏江スペインの音楽の流行があるだろう。
実際に北アメリカに住んでいるスパニッシュスピーカーの人口は、
南アメリカのそれより多いからスペイン語は有用だろう。
 
エリートはUSの大学に留学し一流企業に行くが、多くはハウスキーピングやクリーニングの仕事が多い。
 
アメリカ人は英語が強い言語だから、他国の言語を学ぶ人が少ないし、結果、他国の文化への理解が乏しくなる。世界のリーダー国の人々が、この状況というのは良くない。
 
アメリカの教育レベルは小中高で高くはない。教育内容はグローバルでなくドメスティックである。優秀な移民をアメリカに入れてしまえばよいと考えている。
 
●2023年12月27日
ナイジェリア
 
クリスチャン、ムスリム 5:5比率
言語は基本、英語
ムスリムの中にはアラビックできる人もいる。
多言語の国だから子供も友人と英語でコミュニケーションすることになる
子供生まれたら英語を教える場合多い
留学行く人多いし、戻ってこない
頭脳流出は問題
医者、エンジニア、科学者、大学教授
ナイジェリアの病院は医者が少なくオーバーワークになっている
アフリカはじめ途上国共通の課題
 

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