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人はなぜ恋をするのか

 中高生であれば、
 「えーお前、さおりのこと好きなんや〜www」
 「え!?なぎちゃんはるきくんのことが好きなの?!意外!」

 大人であれば、
 「え?ほのかと結婚?まじでお前いうてる?」
 「お前も、恋くらいしろやあ〜」

 こういった会話は、誰しもが経験するものだろう。
他にも、恋愛ソングや恋愛系のアニメやドラマは数多く存在している。あの国民的アニメのドラえもんでさえも恋愛についての話が多い。
 え?「ドラえもんにそんな要素はなくない?」だって?そんなことはない。あののび太がしずかちゃんのことが好きで好きで仕方ないから風呂をのぞいたりするんじゃないか。さらに、スネ夫たちに揶揄された内容をしずかちゃんにも笑われて、それが恥ずかしくて泣きながらドラえもんを頼るシーンが数多くあるではないか。さらに言うと、そもそも、ドラえもんにとってのび太の幸せとは、<のび太がジャイ子ではなく大好きなしずかちゃんと結婚することにある>と明言しているシーンもあるではないか。

 しかし、恋バナというものは誰にでも話せるものではない。たとえ、それが家族であっても無理な人だっているだろう。だから、恋バナを話せるほどの関係性を持った人が側にいることはとても幸せなことだ。

 それにしてもなぜ、恋をすることはそんなにも恥ずかしがるものなのだろうか。なぜ、恥ずかしいのにも関わらず恋をしてしまうのだろうか。なぜ、恋をしたとしてもその気持ちを相手に簡単に伝えることができないのだろうか。

 今の時代、内閣府の調査によれば20代で一度も交際経験がない人の割合は全体の30%にも及んでいるというデータがある。また、youtuberで活躍している<バキ童>というクリエイターがいる。彼は、とある街頭インタビューで<バキバキ童貞です。>と豪語したことがきっかけとなり、一躍ネット界で有名となった。そして、彼のファンの中には<あなたは裏切らないと信じている>といったコメントが数多く寄せられており、その結果、彼の童貞がとてつもないブランド力となってしまっているのだ。その力は、AV業界の監督から言い値で払うから童貞の動画を撮らせて欲しいと言われるほどだ。
 そんな、童貞界の神のような存在が現れてしまうほどなのだ。これを日本のテレビなどのメディアは日本の若者が恋愛に興味がなくなってしまっていると主張しているのだが、これについて私は大いに間違えていると思う。
 そもそも、このバキ童の動画の内容の多くは下ネタに関する動画が多い。また、彼の動画のコメントで<あなたは私を裏切らないと信じている>という言葉の意味だ。

 もしも、日本のメディアが言うように若者に恋愛に関する関心がなくなってしまっているという状態であるのであれば、上記のような内容は起きないはずだ。そう。はっきり言おう。若者は、恋愛に興味がないのではない。恋愛ができないのだ。
これを読んでいる諸君。そんなことないと思ったそこの童貞。本当にそうか?本当に恋愛に興味がないのか?では、なぜあなたはその持っているスマホの履歴にエロサイト関連のものが多いのか。なぜあなたは恋愛をしている人を見て<リア充爆発しろ>という言葉が出てくるのだろうか。例えば、あなたは同じ行為でも猫同士の後尾を見て<リア充爆発しろ>なんて思うか。そう。そのカップルが人間だから腹立つのではないのだろうか。それは、単に腹立たしいのではなく羨ましいのではないか。

 そう。恋をした時、それがクラスでばれたらめちゃくちゃいじられたりする対象となる。気持ちを伝えた時相手から拒絶される場合もある。それが怖いのだ。それを想像するととても辛い。だから、恋愛経験がなくなってしまうのだ。

 しかし、冷静になって欲しい。あなたはなぜ生まれたのか。そう。あなたのお母さんとお父さんが出会い、恋愛をして、結婚をして、そういう行為をしたからあなたが生まれたのだ。つまり、あなたの親ができたことなのだ。

 では、なぜ人は恋をするのだろうか。それは、すごく簡単な問いなのだ。あなたが好きだと思った人は、きっとどこかしら魅力的な部分があってそれに自分は惹かれてしまうのだ。人は何か魅力的なものに対してひどく惹かれてしまう。美しい花園や美しい景色。美しい女性やかっこいい男性。優しい人や博識な人。どれも魅力的なものとなるだろう。そして、人には独占欲というものがある。そう。できることならその魅力的なものを自分のものにしたいと考えるのだ。それが恋だと私は考える。
 だから、恋をしたその人を誰かに取られることが許せないのだ。そして、その独占欲からお互いを信じ合い、尊敬し合うことで愛が生まれる。しかし、魅力的な人だからこそ自分が好きになったことを身分不相応と思うのか、周りからの目を気にするのか、そういった感情が重なった結果、相手に相談しづらかったり、恥ずかしかったりすることがあるのだと私は思う。
 だから、そんな自分の恥ずかしい部分を全て受け入れてくれる親友がいることは恋を成就させることよりも重要であなたがそれだけ幸せだということに気づいてほしい。

 それに気づけたあなたこそ魅力的で素敵な存在だ。
 
 そして、そんな魅力に気づいた人から恋される存在となるだろう。

 その恋した彼もしくは彼女はもしかしたら君の恋した相手かもしれない。



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