サッカーは麻薬だ
昨日、2023シーズンが終わった。
私自身、きっとこれからサッカーを続ける中でも生きていく中でも、1番忘れられない1年になると思う、そんな1年だった。
大学を辞めて来た新しい土地。
スピード、強さ、技術、どれをとってもやっぱり違った。
技術で生きてきた私の技術は下の中。
初めての肉離れ。
うまくいかない経過と誰も期待していないのに、勝手に背負って焦ってまた繰り返す、勘違いも甚だしい自分。
「ああ、サッカー向いてないな」そう何度思ったことか。
そんな時の一件。
「引退かもな」
本気でそう思った。
痛みが取れない足で誤魔化して走るグランド。
強度の高い練習をしている皆んなを見ていると、本当に毎日確実に置いていかれているのを感じて、見たくないけど、見ないのはもっと不安で。
何かしんどいことを自分もしていないとその不安は拭いきれなくて。
それでもやっぱり拭いきれなくて、過去の自分の良いプレーの映像を見て、「大丈夫、やれる」と言い聞かせた。
幸いにも、途中加入の自分を盛大に毎日いじってくれるチームの中心の先輩。
ほんっとうにありがたかった。
おかげであだ名は増えたけど。
孤独を感じたり、信頼できる人がいなかったり。
人間不信になったり。
サッカーが好きで、自分にはサッカーしかなくて、サッカーが自分の中心。
それなのに、サッカーのせいでまともに生活が送れなくなりそうにもなった。
やっと肉離れが治り、部分的に入っていくとまた出てくる痛み、違う箇所の痛み。
サッカー感覚の鈍り、体力の低下。
現実を直視しないと何も始まらないのに、先のことばかり考えてさらに不安になってね。
今もそれは否めないけど。笑
一歩進んでもう一歩進んで二歩下がったり、と思ったら二歩進めてでも一歩下がったり。
そんなことをしながら辿り着いた、シーズン終了間際でのゲーム復帰。
そして、昨日のラストマッチでの初得点。
抜け出してトラップが決まり、キーパーとゴールが見えた。
迷いもなく私の選択は左足ループだった。
綺麗に頭を越してゴールに入っていくボール。
「あのループができたら出来るでしょ!」と納会で一発芸をやらされたけど
正直、あんまり考えてもないし、何で咄嗟にループをしたのかも分からない。笑
チームメイトが両手をあげて喜びにきてくれたとき、
「ああ。サッカーっていいな。点決めるっていいな。喜べるっていいな。喜んでくれる仲間っていいな。」
覚醒剤の何倍ものドーパミンが出た瞬間でした。
そして、納会。
退団する選手の最後の挨拶。
皆んなそれぞれ辛い、しんどい経験をして、それでもここに来て良かったと、みんなに出会えて良かったとそう言っていた。
あの会で、お酒を飲んで、美味しいもの食べて、喋って。
「今年も一年いろいろあったけど楽しかったね」
これがあるからまた、頑張っちゃうんやろうな。
ああ、サッカーってほんまに麻薬やな。
ああ、自分って相当な中毒者やな。
#サッカー #エッセイ#納会
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