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上方浮世絵館 江戸っ子がみた上方ー歌川豊国

なんとも味あるなぁ、行ってきました!
上方浮世絵館!大阪難波、古き良き趣のこる法善寺の近くにクリーム色の建物が実は佇む大阪隠れた名スポット。(私調べ)

江戸時代の大阪は芝居小屋に人形浄瑠璃と大いに賑わった文化的にも3大都市の一つとして数えてしかべき場所である。
中座に角座、人気の歌舞伎役者がひしめき合って競うように人形浄瑠璃の座もあったらしい。
館内、展示室までの通路には当時の地図と様子を知れる浮世絵が飾られている。

ちなみに大阪ほんま本大賞、高校生直木賞を受賞し、近頃続刊も発売された
「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び/ 大嶋真寿美」をご拝読された諸兄であれば
ここ法善寺横丁は必ず行くべき舞台
である。
あ、この角を・・・・と作中のワンシーンを彷彿とさせる場所があるからだ。
そしてその帰りは是非とも法善寺横丁の名店、「三平」で本場のお好み焼きに舌鼓を打つが良かろう
エビとマヨネーズを鉄板で焼きタバスコを垂らした後、たっぷりのキャベツといただく
エビの鉄板焼きが記憶が吹っ飛ぶ美味さだ。
気づいたら食べ終わっていて軽く絶望してしまう。

そんな食のメッカのど真ん中にある上方浮世絵館
今回の企画展は「江戸っ子がみた上方ー歌川豊国」

文字通り、美人画や役者絵を大成した初代歌川豊国が描く大坂歌舞伎だ。

残念なことに歌舞伎には疎く、知識はないが館内掲示が親切にそんな無知無知女にも優しく解説をくれる。

江戸と大坂、歌舞伎にも浮世絵の画風にも違いがあったようで
その違いを比較し楽しめるのが本展である。
(ちなみに大阪はその気質からか、浮世絵と呼ばれるものは役者絵が多い。)

外観とは反して、美術館特有の薄暗さにウナギのような細長い2階展示室はその
なんとなくノスタルジックな匂いがして私のお気に入りポイントの一つである。

ます江戸と上方を行ったり来たり、初めて江戸で大入を果たした「3代目中村歌右衛門」がご登場。
歌右衛門、掲示によると美男ではなかったそう・・・
しかし豊国の手にかかればこんなもの・・・・!


か、かっこいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
かっこいいってかセクシ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!
見てくださいよ、この足・足・足〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!
マジで嘘なく鼻息めったんこ荒くなった。誰が男の力んで丸まったつま先を描いていいと言った?
そういうのに時を超えていつだって我々助平女子は湧くんだから、200年前とか関係ないから。
めちゃくちゃ性的な目で見てるから


写楽は真に忠実に役者を描きすぎて席巻した浮世絵界を豊国にとって変わられたというが、、
これはなるほど、令和にあっても女を興奮させる男を描く絵師が現れてはたまるまい。

すっと鼻筋が通って目もピリリと吊り上がりええ男。
関西弁で言うシュッとした感じ。似ているか、似ていないかではない「萌えるか否か」。
今も昔も女とは現金な生き物である・・・笑

展示の中には今「鎌倉殿の13人」で話題の梶原景時も
中村獅童氏による熱演がドラマで言葉にできぬ緊張感を生んでいるがこちらの景時なんか爽やか?
どうもその機転で人を救った直後の場面を捉えたものらしい。今後の展開を考えるとますます胸が痛くなる大河だが、浮世絵館の景時を見てホッと一息ついてみてはいかがだろうか。


階を一つ上がっても・・・
男前にイケメンにええ塩梅
役者へはこれやからたまりまへんなぁと興奮を抑え展示の拝観を続ける

中世的でミステリアスな色気が香りたつ中村松江
自他共に認める(笑)男前の尾上菊五郎


こちらは松江

どちらも何度も見返してしまう、ええ男っぷり!
しかし個人的な所感であるが豊国の描く役者絵はそのイケメンっぷりもさることながら
衣装の書き込みや色使いが大坂浮世絵師に比べ垢抜けているように感じた。
その衣装にも魅入られてしまう。
なんなんやろなあ、柄に柄を重ねてクドいことなんかちっともないどころか粋で豪奢


こんなもん見惚れてまうにきまってるわ・・・
あらゆる角度から大坂のイケメンを味わい尽くせる展示でした!

どうぞどうぞ大阪にお住みであれば一度はお越しになりやんせ。。


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