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留学も残り2週間となって、今思うこと

さて、昨年の8月からタイのプーケットに留学している私だが、
ここでの滞在も残り3週間を切るものとなった。

まだ完全に留学が終わったわけではないが、
やはり、”終わり”を意識する。
いつも大容量で買っていた柔軟剤が先日切れたので、
今回は小分けで売っているものを買った。
トイレットペーパーが残り3つだが、足りるだろうか。
買い足さずにすむだろうか。

タイは4月の終わり頃から期末テストとなり、5月の頭には学期が終わる。
私のビザもその辺りで切れる。

ソンクラー祭りというタイの新年を祝う水をかけまくる騒ぎに参加して、
その後数日なぜか喉が焼けるように痛むため
大人しくテスト勉強にあけるここ3日。
テスト勉強にも飽きてきたので、
このnoteをつづるというわけである笑。

まず1番に思うのは、やはりここに来てよかったということ。

嫌なことも本当はいっぱいあった。
ご飯がおいしくなかった。
毎日水やご飯に気をつけなければいけなかった。
あんまり食べたいものがなくて1日1食でも平気になった。

水が違った(おそらく硬水)ので、髪質が変わった。
シャワーしかないのが悲しかった。

体を壊すことも1回や2回じゃなかった。
入院までした。
さすがに泣いた。

なんでここにいるんだろうって思ったこともあった。
タイの子に1時間待たされたことがあった。
仲のよいスウェーデンの子はいつも ”I don't know” って言うから困った。
仲のよいドイツの子の話し方にとまどうこともあった。
むかつく先生がいた。
ベットが異常に固くて、体が休まらないことも多かった。
お茶を買ったら甘くて飲めなかった。

でも頑張りたかった。
コロナ明けで、
初めての海外で、
不安もたくさんある中で留学を許してくれた親を心配させたくなくて
弱音なんかひと言も言わなかった。

”自分頑張れているのかな”、
”何も変わっていなかったらどうしよう”
何か成果を出さなくちゃと思って焦った。

ただ、ビーチでみた夜空の星は美しかった。

1年前は想像がつかないだろう。
私は同じ留学生で、仲良くなったスウェーデンの子とバンコクに5泊6日の旅行に行ったのだ。カラオケを楽しんだんだ。びしょぬれになりながら、チャオプラヤ川をボートで回ったんだ。
彼女は私が入院したときに、お見舞いに来てくれたんだ。
一緒に誕生日のお祝いをしたんだ。

ドイツの子とも仲良くなったんだ。
ビーチに行ったり、オールドタウンを散策したり。
ナイトマーケットに行って、マレーシアまで行った。
バームクーヘンがドイツのお菓子ってことを知って、
でも日本のバームクーヘンはドイツのものとはちょっと違うみたいだった。

私はセントラルというイオンみたいなショッピングモールが好きで、よくそこに行った。ナイトマーケットやオールドタウンも、もちろん好きだったけどちょっと落ち着かなくて。セントラルはいわゆる”タイ”っぽくないものだけれど、私は好きだった。
ほかのお店よりちょっと高いのを知っていたけど、セントラルに行きたくて、そこで洗剤とかを買っていた。

私の住んでいる寮からセントラルまでは歩いて30分以上かかる(らしい)。しかもタイの道路は歩行者への配慮が一切ない。
歩くのはものすごく危険なのである。
というわけで私はいつもバイクタクシーを使った。
バイクだと10分くらいで着くし、
何よりバイクの疾走感が好きだった。
プーケットの山道を、風を感じながら走るのが好きだった。
だからよくバイクタクシーを使った。
そういえば、最初にバイクに乗せてくれたのはタイの女の子だった。
夜ご飯を一緒に食べた後、寮まで乗せてくれた。
ノーヘルで、バイクで、2人乗りで。
ものすごく緊張したけど楽しかった。

信じられるかな。
私は今日ロシアの人と会話したんだ。
セントラルでテスト勉強をしていたら、
聞かれたんだ、「水族館はどこ?」と。

中年くらいのその方はグーグル翻訳を使って
ロシア語→タイ語でそうやって聞いてくれたみたい。
あ、そうそう、セントラルには水族館があるそうなのだ。
私は行ったことないけれど。

私はタイ語は読めないので、英語で、
「あ、タイ人じゃないんです。」って思わず答えた。
そうしたら、
「あ、英語使うの?」って。
そのおばさんは言ってくれて、
今度は英語に翻訳してくれた。
そのおばさんは英語はあんまり得意ではなかったようだ。
そこに「水族館はどこ?」って書かれていた。

だから、私は英語で答えたんだ。
フードコートを抜けたところにあるよって。
大きな看板があるから分かると思うって。
そしたらおばさんは、
グーグル翻訳をまた使って、
私の声を音声認識して
どうやら理解してくれたらしい。
お子さんらしき人と去って行った。

短い会話を終えて、
私は少し感動してしまった。
え?私今スムーズに外国の人とコミュニケーションできたよね?って。
ちゃんと相手の言いたいことを理解して、
ちゃんと答えられたんだ。
日本語を使わずに。

かなり嬉しくなった。

ここに来るまで、私は一切の外国経験がなかった。
外国に行ったことはない。
外国の人と会話したこともない。
英語の先生くらいのものだ。
大学で同じ学部の韓国人の留学生とお話したことが少しあるか。
でも本当に少しだ。
英語は本当はすごく苦手だった。
まず読むのが遅い。
高校2年生の実力テストで200点満点中40点をとったことがある。
入試にどうしても英語が必要なので、単語帳を必死で覚えて
なんとかセンター8割に間に合わせた。

大学では国際系の学部を選んだ。
自分が英語苦手なのを知っていて、
なんとかその苦手をなくしたかったから。
英語を話せる人、外国の人とさらっとコミュニケーションが取れる人が
かっこいいと思った。
英語の教師になるための免許を取ることも決めた。
人に教えられるくらいのレベルになれば、
苦手意識もなくなると思ったから。
教職の単位はもうほぼ取り終わった。

あと私に必要なのは留学だと思った。
実際に外国に行くこと。
外国で外国の人とコミュニケーションを取ること。

なんでタイにしたかというと、
今までに誰も行ったことのない人気のない留学先だったからだ。
日本人のいない、自分の力が試される場所に行きたかった。
授業は英語で行われるし、学部の2割は留学生という環境。
しかもプーケットは一大観光地で外国の人の集う場所だ。
いろんな人と関わるチャンスがあるに違いない。

実際に、私はここでいろんな人にあった。
親友は、そのスウェーデンの子とドイツの子。
2人とも面白くていい人なのだ。
ちょっと理解できないことも、ん?って思うこともあるけれど、
友達ってそういうものだと私は思う。

ドイツ人の友人は5人くらい。
フランス人の友人は8人くらい。
メキシコの子とも、フィンランドの子とも、フィリピンの子とも仲良くなった。カザフスタンの子とも。オーストリアの子とも。アメリカの子とも。

シンガポールに研修みたいな感じで行ったときに、
エクアドルの子と仲良くなった。
ブルネイの子にあった。
台湾の子に、香港の子に、マレーシアの子に会った。

ロシアの人とバーで話した。ちょっと楽しかった。

担当の先生はイギリスの人だった。
そういえばバーであった人に
”Where are you from?"って聞いたら
”Don't you know this beautiful English?"って言われたな。。
どうやら正解はイギリスの方だったらしい。。
ごめんなさいね、分かりませんでしたよ。


日本に帰りたいか?
そう聞かれたら私は「はい」と答えてしまうだろう。
日本には私の家族がいて、友達がいて、
私の食べたいものと住みたい場所があるから。

でもここからものすごく離れたいわけではない。
ここで知り合ったすごく素敵な友人たちと、
ここでしか知り合えない、いろいろな人たちと、
会えなくなるのが嫌だと思う。
ここでしかできないことがもうできなくなると思うと悲しい。

留学も残り2週間と少し。
ここに来てよかったって思える。
そう思えるだけで、留学してよかったのかな。




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