yuki(ゆいかママ)

5歳の重心児のママで、重症児デイサービスの看護師でもあります。娘は医療的ケアはないですが、日常生活全般に介助が必要で、そんな娘のために大好きなインテリアも諦めない家づくりをしました。バリアフリー住宅のことや、障害児子育てのこと、お仕事を通して感じたことなどについて綴ります。

yuki(ゆいかママ)

5歳の重心児のママで、重症児デイサービスの看護師でもあります。娘は医療的ケアはないですが、日常生活全般に介助が必要で、そんな娘のために大好きなインテリアも諦めない家づくりをしました。バリアフリー住宅のことや、障害児子育てのこと、お仕事を通して感じたことなどについて綴ります。

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はじめまして

娘は生後8ヶ月でウエスト症候群と診断され、現在5歳です。私は、娘の病気がきっかけで、働き方や仕事内容を考え直し、現在重症児デイサービスで看護師として働いています。 マンションの駐車場問題などがあり、立位や歩くことができない娘のためのおうちが約1年前に完成しました。昔からインテリアが大好きで、バリアフリー住宅でありながら、おしゃれなインテリアとも両立できる家を目指しました。 Instagramでも情報を発信していますが、こだわった家づくりのことはどうしても文章が長くなってし

    • 福祉用具とデザイン

      最近、納品された娘の福祉用具です。 短下肢装具のデザインは、6種類くらいの中から選べました。カラーは、どんな服装にも合わせやすいようにブラウン、アクセントとして下の4本のベルトをベージュにしてもらいました。 座位保持椅子は、当然娘の身体の状態を踏まえて機能性を検討しつつも、なるべく福祉用具っぽくなく椅子として並べることができるようなもの、わが家のダイニングに馴染んでくれるようなものを探しました。カラーはツートンカラーが標準で数種類ありましたが、チャコールグレーのワンカラー

      • こどもの意思の尊重

        先日上司から、こども家庭庁からおりてきました、ということで通達があった【障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引き】 一部抜粋 『(こどもが表出する感情や言動について)一見表出が非常に乏しいこどもであっても、こども一人 一人の成育環境、性格、心身の状況、成長・発達の状況、特性等を踏まえ、そのこどもの感情や意思 の表出方法に合わせ、こどもの表出することを傾聴する。 こどもが表明した内容を理解できない場合、職員は、聴き返すことはもとより、図や絵を描いた

        • バリアフリー住宅的に検討したけど採用しなかったもの

          【スロープ】 本人と車いすが大きくなっても無理なく押せる勾配でスロープを作ろうとすると、上がり框を高くする必要がありました。上り框が高くなると結局そこにもスロープや段差解消機が必要になるし、玄関で移乗することを考えると高さの差があまりない方がいいので、上がり框を低くして外に段差解消機を設置することにしました。おかげで駐車スペースと庭が十分確保できました。段差解消機は永久的に使えるものではなく故障のリスクもあるので、地盤の状態やスペースなどの問題がクリアでき、十分な勾配のスロー

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          サポートブック、完成しました

          来年特別支援学校に就学予定の娘の就学準備として作成したいと思っていたサポートブック、完成しました。 目次と内容の一部はこんな感じ。 あくまでも娘の状態(事実)を伝えるものになるように、客観的な視点での書き方にして、こうしてほしい、など支援方法をお願いするものにはならないように注意しました。 例えば… ※「(性格特性)ワガママ」(主観)ではなく「◯◯の場面で△△しがちです」(事実) ※「◯◯してください」(お願い)ではなく、「◯◯すると△△してくれます」「◯◯すると△△で

          サポートブック、完成しました

          障害児(肢体不自由児)とキャンプ

          今年はキャンプデビューをしたいと思っているわが家。年明けから少しずつキャンプギアを揃えて、デイキャンプから始めてみています。 昔は特にキャンプに興味はなく、なんでわざわざ不自由な暮らしをしないといけないんだろうと思っていました。特に、娘を連れてのキャンプなどのアウトドアは、バリアフリーとはほど遠く、むしろバリアだらけで危険も多くて楽しめないだろうと思っていました。 しかし、家が完成し庭でレジャーシートを広げて過ごしたり、ごはんを食べたりしてみると、娘も楽しそうだし、私たち

          障害児(肢体不自由児)とキャンプ

          キッズフェスタに初参加

          4月20日21日に東京で開催された子どもの福祉用具展キッズフェスタに初めて参加してきました。 1日目の開場直後に行き、2時間半ほど滞在しました。みるみる人が多くなって、場所によってはバギーで動くのが困難なほどでしたが、こどものためにいいものを見つけたいママやパパたち、障害児の暮らしを豊かにするいいものを提供したいという企業さんの熱意を感じた素敵な空間でした。 娘とダイニングテーブルを一緒に囲みたくて、昇降式の座位保持装置を検討中なので、いくつか乗せていただきました。座位保

          キッズフェスタに初参加

          感染症対策としての間取り

          まだ誰もコロナ感染していなかったわが家ですが、先日ついに私が感染してしまいました。家庭内感染は避けられないかな、と思いつつ、ちょうど週末にかかるタイミングだったので、娘のお世話をパパが可能ということで、できる対策はしようと生活空間を分けて過ごしました。結果的にはその後みんな順番に発熱したので説得力には欠けますが、コロナ感染を機に、感染症対策としてのわが家の間取りを考えてみました。 ①玄関から水回り一直線 家づくりの打ち合わせ中はコロナ禍だったこともあり、外からの菌をできるだ

          感染症対策としての間取り

          娘のてんかんストーリー

          2月12日は世界てんかんの日(毎年2月の第2月曜日)でした。 娘が難治性てんかんのウエスト症候群を発症してから、それまで知らなかった世界でいろんなことを経験させてもらいました。病気になってよかったとはもちろん思わないけど、得るものはたくさんあったなと思います。 そんな経験の一部をお話する機会をいただきました。お話することで私もあの頃の気持ちが整理でき、やっと前向きに消化できたような気がします。 ファミケアさんのサイトから、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。 https

          娘のてんかんストーリー

          バリアフリー(機能性)とおしゃれの両立

          家づくりをすると決めた時にどうしても叶えたいと思ったことです。 駐車場問題から発起した家づくり計画。最初、家を建てることに関してはあまり前向きになれませんでした。その理由は、娘のためのバリアフリー住宅を建てるとなると、きっと今のような自分の好きな空間での自分らしい暮らしができなくなる、と思ったからです。 すべてを知っているわけではないですが、福祉設備、福祉用具や福祉機器は、もちろん障害児(者)の生活を支えるため機能性に優れていますが、おしゃれさにかけるものが多く、選択肢も

          バリアフリー(機能性)とおしゃれの両立

          どこで建てるか

          家づくりをすると決めて、土地探しと並行して、ハウスメーカーや工務店の情報を集め始め、6社ほどは話を聞きに行くなどしました。ネットで検索しても、一般的なバリアフリーやユニバーサルデザインについて説明されているところは多いですが、障害児(者)の家づくりに詳しく、特化したハウスメーカーや工務店を、近くで見つけることはできませんでした。 バリアフリー住宅を専門とする工務店は、公的制度を利用したリフォームを主に手がけていることが多く、事前の申請や事後の報告など行政とのやり取りが必要な

          オンリーワンなこども部屋

          家づくり中、まずは一般的なこども部屋について情報収集しました。ベッド、デスク、クローゼットが置けることが基本ですが、最近はリビング学習(ダイニングの場合も)が主流となり、勉強するためのデスクやカウンターをリビング内に設けて、こども部屋はあまり広くしない傾向にあるようです。広くて居心地が良すぎると籠もってしまうので、そうではなくLDKで家族と過ごす時間が長くなるように、ということでこども部屋よりもリビングの広さを優先されることが多くなりました。逆に、中学生になって思春期を迎える

          オンリーワンなこども部屋

          余白のある家

          重症心身障害児の娘のための家づくりは、娘がどう成長発達していくのか、どこまでできるようになるのか、予測が難しいので、どういう仕様の家にしておくべきかをとても悩みました。 まだ4歳だからこれからきっとできることが増えていくはず、立ったり歩いたりできるようになるかもしれない、と親としては当然期待しているし、それを目指してリハビリをがんばっている娘を見ているし、こちらもそのつもりで一緒に関わっています。 しかし、家は大々的なリフォームをしない限り、あとから幅を広げたり、空間を広

          送迎しやすい家

          娘は平日、児童発達支援事業所に通っています。送迎サービスは今は利用していませんが、就学後は放課後等デイサービスの送迎サービスを利用することを想定しています。 私が勤務する事業所でも送迎サービスはありますが、送迎に同行したり、送迎に行ったスタッフの話を聞いたりしていると、道が狭くて大きな福祉車両で家の前まで入るのがかなり難しかったり、そもそも家まで行けないから手前で待ち合わせることになっていたり、一筋縄ではいかないような家が多い印象です。 送迎はその日の状況次第で、利用者1

          障害受容とストレス対処

          大学院ではSOC(sence of coherence:日本語で首尾一貫感覚)というストレス対処能力について研究していました。 臨床Ns時代に、慢性の病気を抱えて生活している患者さんのストレスに目を向けたことがきっかけで興味をもった理論ですが、研究でより深く知ることによって、自分自身のストレス対処能力の向上につながり、娘の障害受容に役立ったと感じています。 この理論、ものすごいストレス下のなかで、健康を損なわず過ごすことができた人に着目することで明らかになった理論なんです

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          温度のバリアフリー

          車いすが使えるバリアフリー住宅を建てようと家づくりを開始して、いろいろと調べていく中で、バリアフリーにすべきは段差だけではないことに気づきました。 漠然と、寒くない家がいいな、とは思っていましたが、ヒートショックが社会問題になっていること、そのための対策として、家の中の温度差を少なくするべき、ということがわかりました。娘のためにも、私達家族のためにも、温度のバリアフリーの重要性を強く感じるようになりました。 ヒートショックとは、住宅内の温度差によって血圧が大きく変動するこ

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