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「富岳」に引導を渡す

この際だから、「富岳」「東大」に、きちんととどめを刺しておきましょう。


「富岳」のでたらめシミュレーションを信じている方が実にうらやましい。
だって、そこは思春期の男の子が夢にまで見る「時間が停止している」世界だから(あんなことも、こんなこともできちゃいます)。

マネキンの首を向かい合わせた東大の「世紀のおバカ実験」もそうですが、彼らが「検証」(あれを「検証」と呼ぶならば)しているのは、たった1呼吸、2呼吸だけの話。その数呼吸を切り取って、「効果あり」と主張しているのです。

でも、あいにくなことに、現実の世界では時間は途切れることなくずっと続いています。

いったんは、大部分をマスクに阻まれ、頬や鼻の隙間から漏れる分だけに減った「飛沫ちゃん」ですが、人は1分間に15~20回くらい呼吸します。その間も、マスクの隙間からは「飛沫ちゃん」が絶えず放出されています。
室内の場合、人間の体温や身動きで気流が生じ、空気が撹拌され、結局「飛沫ちゃん」の中の「ウィルスちゃん」は、部屋中にまき散らされます。それを受け手側が、やはりマスクの隙間から吸い込むという構図。

「それでも、多少なりとも吸い込む量は減るじゃないか」と思った方。
感染者のマスクの内側についた飛沫(含ウィルス)がどうなるか、じっくり考えてみてくださいな。
「ウィルスちゃん」はマスクに捉えられ、どんどん蓄積されていきます。やがては塊となって(それでも不織布マスクの穴くらいは簡単に通過できるサイズ)、感染者が咳をしたり、ずれたマスクを直した拍子に、空気中にぱっと放たれます。
受け手側は、空中に漂うそのウィルス塊も吸い込むことになり、結局は双方がマスクをしていても、吸い込む「ウィルスちゃん」の量は「大差なし」という結果になるのです。

1呼吸・2呼吸程度なら「マスク効果」が期待できても、ものの1分もすれば、感染者から放たれるウィルス量も、相手側が取り込むウィルス量もほぼいっしょ。時間の経過とともに、両者の差はどんどん縮まっていきます。
それゆえ、マスク着用を義務化しようがしまいが「感染率に変化なし」という結果になってしまうわけです。

仮に感染者がマスクを「正しく(顔にぴったり)着用」していると、ウィルス塊は空中に飛散しない代わりに、息を吸った際に感染者の肺に「再吸入」されることになります。
「ウィルスちゃん」は、飛沫の状態ではIgA抗体を含む粘液・唾液にくるまれていますが、不織布の繊維に水分を取られると、むき出しの細かい粒子になります。この細かいウィルス粒子は、吸った空気とともに肺の奥深くまで到達します(フェーゲン効果)。
つまり、もともと喉の細胞でウィルスが感染・増殖し「喉風邪」で済んでいたのに、深く吸い込むことで肺の細胞に侵入し、「肺炎」を引き起こすおそれがあるのです。

「時間の問題」はもう一つあって、

1000個のウィルスを一度に吸い込むのと、10個のウィルスを100回吸い込むのとは大違い

ということです。

双方がマスクをせずに、空中に散ったウィルスを少量ずつ吸い込んでいる場合には、そのつど免疫がきちんと感染を防いでくれます。まして、初めの1・2回目の吸入で免疫が活性化すれば、3波、4波以降は、瞬時にウィルスを駆逐してくれるでしょう。
でも、ウィルス1000個の塊を一度に吸い込んだら、「多勢に無勢」で免疫の防御が追いつかず、必ず取りこぼしが出ます。そうやって取り逃がした「ウィルスちゃん」が細胞に入り込み、感染が成立するわけです。
毎日3人ずつの万引き犯なら、1か月30日間にわたっても全員を捕まえることはできるかもしれませんが、一度に3×30=90人が押し掛けたら、捕まえるどころか、商品を根こそぎ奪われてしまうでしょう。

このように吸入の「時間差」が、非常に大きな意味を持つことになります。
「ウィルスちゃん」を「集団(塊)」にしないことが、感染を防ぐのに極めて効果的ということです。

マスクには、「ウィルスを集めて塊にする働き(集塵作用)」があります。感染予防には明らかに逆効果。
だから、口を酸っぱくして「マスクは百害あって一利なし」と訴えているのです。

どうも「富岳」も「東大の研究者」も、「ウィルス量」「時間経過」という現象の「物理的側面」を無視しているようです(わざとやっているのか、そこまで頭が回らないだけなのかは不明)。
いずれにしても、いくら経費をつぎ込もうと、信用の置けない「おバカ実験」であることに変わりはありません。


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