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ウィルスは「敵」ではない

新型コロナは最も狡猾で悪意に満ちたウィルスである。
人間がワクチンを開発すれば、免疫をすり抜ける変異を繰り返し、人類を地上からせん滅しようとしている。

連日のテレビ報道に、そのような恐怖心を持たれている人が少なからずいることでしょう(だから、狂ったようにワクチンに群がる)。
でも、ご安心ください。それらは全部「創作(妄想?)」にすぎません。

「ウィルスの野望」は「人類のせん滅」どころか、「宿主との平和的共存」です。「ヒトと末永く付き合っていきたい」というのがウィルスの真意なのです。
その究極が「宿主と一体化」することです。宿主のDNAの一部になってしまえば、免疫に退治されることもなく、宿主とともにずっと生き永らえることができます。だからこそ、レトロウィルスのように「逆転写酵素」を持ったウィルスが存在するわけです。

この世界には、数億、数十億、数百億、あるいはそれ以上のウィルスが存在しますが、人間に悪さをするのは、そのうちのごくごく一部。それだって、決して害を加えたいわけではなく、たまたま人間の免疫と合致していなかったせいで、結果的に傷つけてしまったというだけの話。なので、ウィルスは宿主に迷惑をかけないよう変異し、「均衡状態」「定常状態」を目指します。

この理屈がわからない限り、「ウィルスは必ず弱毒化する」の原則もわからないでしょう。
ウィルスは、決して「敵」ではありません。人間側もウィルスを大いに利用しています。
例えば、時折ウィルスに感染することは免疫への刺激となり、もっと悪性のウィルスが侵入した場合のプロテクトとなります。

ウィルスとの共存が避けられない以上、人間の側にもそれなりの防御機構が備わっています。それが「免疫」です。
「免疫」とは、簡単に言うと、「異物(病原体など)を体外に排出しようとする働き」のことです。

皆さんもすでにご存じでしょうが、「免疫」は二段構えになっています。「自然免疫」「獲得免疫」です。
そのうち、ワクチンが作用するのは「獲得免疫」のほう。

人間は一度病原体に感染すると、体内で「抗体」という武器を作ります。「獲得免疫」が作る「抗体」は強力で特異性が高く、再び同種の病原体が侵入してきたとき、ただちにその病原体を捕捉します。「抗体」のおかげで、我々は、一度かかった病気には二度かかりにくい(あるいはかからない)のです。

とはいえ、最初(一度目)の感染で、運悪く命を落としてしまう場合があります。それなら、その病原体に感染する前に、あらかじめ「特異抗体」を作って備えておけばよい、というのがワクチンの発想です。

でも、残念なことに、人間の体は病原体に実際に感染しない限り、「抗体」を作ることができません。あらかじめ「特異抗体」を作るには、どうしても「実物の病原体」を体内に取り込まなければならないのです。
かといって、そのまま病原体を取り込めば、それは「感染」するのとまったく同じですから、何らかの健康被害が生じてしまいます。

そこで生まれたのが、「生ワクチン」と「不活化ワクチン」です。ターゲットとなる「実物の病原体」でも、病原性の特に低いものや増殖能力を喪失したものを注射し、「特異抗体」を作らせる手法です。
この考え方には合理性があり、作用機序に十分納得がいくので、私は全面的な「反ワクチン」ではありません。ただし、時に想定外の問題が生じる場合があるので、あくまでも「長期の安全性が確認されている」ものに限りますが。

従来型ワクチン(生ワクチン・不活化ワクチン)の最大の問題は、「短期間に大量生産ができない」ことでした。しかも、基となる病原体の株がないとワクチンを製造できないため、どうしても感染流行の後手後手に回ってしまいます。

この問題点の解決策として開発されたのが「mRNAワクチン」です。

科学技術の進歩で、我々は病原体となるウィルスの遺伝子を解析することができるようになりました。それはまた、「実験室で同じウィルスを作り出せる」ことも意味します。
もちろん、遺伝子データを使って、いったん基のウィルスを作り、従来型ワクチンを製造することも可能ですが、研究者たちは、もっと簡単で手っ取り早い方法を思いつきました。
「人間の細胞自体にウィルスを作らせよう」

コロナウィルスはRNAウィルスの一種で、細胞に侵入すると、自分の遺伝子を鋳型にしてメッセンジャーRNAを作ります。このメッセンジャーRNAを使って、宿主の細胞に自分の分身を生産させます(増殖)。いわば「細胞の乗っ取り」です。
だったら、ウィルスのmRNAを直接人体に注射してしまえば、細胞が勝手にウィルスを作り出し、それを異物と認識して「抗体」が作れるのではないか。

一連の発想は、理論的には十分理解できると思います。なるほど、それなら時間とお金をかけずにワクチンを作れそうな気がします。
でも、理論的に正しいからといって、技術的にも成功するとは限らないのが世の常。クリアしなければならない問題が幾つもありました。

まず、ウィルスのmRNAを丸ごと使用してしまうと、結局は「感染」したのと同じ状態になるので、健康被害が生じます。
そこで開発者が目をつけたのが、ウィルスが細胞に侵入するときに利用する「Sたん白」の部分でした。そこだけを使えば、「Sたん白」に対する「特異抗体」ができ、感染自体を防ぐことができます。また、さまざまな症状を引き起こす原因となるウィルス本体の「Nたん白」を使わないため、健康被害も抑えられると考えたのです。

ただし、mRNAには、役目が終わるとすぐに分解されてしまうという欠点があり、これも解決しなければなりません。一定量の「Sたん白」ができないと、抗体も作られないのです。
そこで開発者たちは、「シュードウリジン」という手法を用い、ワクチンのmRNAがすぐには分解されないよう改良しました。
こうして幾つもの課題をクリアし、mRNAワクチン開発は大成功したかに見えました。

ここから開発者たちの「想定外(失敗)」が相次ぐことになります。

まず、細胞侵入にしか使われないと思っていた「Sたん白」に血管傷害性があることが明らかになりました。血管を傷つけ、血栓をこしらえてしまうのです。
また、ワクチンに対抗して「Sたん白」が次々と変異を起こし、ブレークスルー感染が起こりました。もはや最初に実験室で設計したmRNAが役に立たなくなってしまいました。
さらに、シュードウリジンのおかげで、ワクチンのmRNAをくるんでいた脂質ナノ粒子が数か月後も分解されずに体内に蓄積していることも発覚。最悪の場合、ずっと体内のどこかの細胞で「Sたん白」が生産され続けるかもしれなくなったのです。

mRNAワクチンは、策に溺れて思い上がった研究者・開発者たちによる完全な失敗作「欠陥ワクチン」だと断言します。

まとめると、mRNAワクチンの開発者たちは、ウィルスの特性を何もわかっていなかったということ。短絡的に「バカの一つ覚え」のアイデアに飛びついたせいで、失敗、失敗、失敗の連続となりました。
そのくせ、製薬会社のロビー活動とビジネスマネジメントだけは優れていたので、宣伝に騙されて世界中で何十億人もの人が「欠陥ワクチン」を打つことになったというしだい。

今、製薬会社は創業以来空前の利益を貪っています。でも、彼らの「自分は賢い」という思い上がりに対して、それをはるかに超える、とんでもない代償を支払うことになるのは間違いありません。
今や「都合の悪い」データがボロボロ出てくるようになり、「終わりの時」がすぐそこまで迫っているようです。





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