経血チョコ

経血チョコ

今年もTwitterで経血チョコを送ったの贈ったの贈られたのの話題がTLで盛り上がっていたので少し考えてみたいと思う。

経血チョコについて知らない人に、経血チョコとは何かを少しお話しておくと、自分の生理の時のおりものを手作りチョコに混ぜて意中の男性に贈り、食べてもらうというものだ。

経血はまず人体の代謝に伴う排泄物であるので、排泄物を相手に食べてほしいという話をしようと思う。歌舞伎町のあるホストがお客様のおばあちゃんに目の前でうんちを排泄されて4分割され、一切れ食べたら25万円あげるよ、と提示されたエピソードをネットで見かけて覚えている。彼は4切れ全部食べ切って100万円ゲットしたそうだ。

人間が最初に産まれて最初に作り出すモノはうんちだ。お母さんは「まぁ上手にできたわねー」なんて言って大喜びして、しかしながらそれを流してしまう。赤ちゃんはそこで多分人生ではじめての理不尽さというものを感じるのだろう。赤ちゃんをさらに遡って胎児になると、羊水の中で小便をしているそうだ。シャワーを浴びるとおしっこしたくなるのはこの胎内での無意識の記憶に由来しているのかもしれない。

体液、排泄物まで含めて愛してもらいたい、というのはなんとなく自分にもわかる。性的な誘いのきっかけに、みたいな感じだろうか。江戸時代の遊女は吸いつけといって、自分のキセルを外に差し出し、買って欲しいお客にそのキセルで煙草を吸ってもらえると、売買成立、というものだ。コレは間接キッスで体液の交換としてはごくごく微量で微笑ましいものだが、もっとステップアップして愛した人のオシッコを飲みたい、飲ませたい、という欲求は、わかる。コレはやはり幼児期にせっかくうんこをクリエイトしたのに無情にも流されてしまったことへのリベンジというか、排泄も含めた全てのクリエイト行為を相手に受け入れてもらいたい、受け入れたい、という欲求だと個人的に思う。

次に経血チョコの安全性についてだ。まず、経血は酸っぱい臭い、生臭い臭いがするので酸性で雑菌が多いという事は留意しておきたい。膣はアルカリ性の精液と中和されて中性になる前提で、また適切な常在菌を繁殖させておくために通常は酸性に保たれてる。なので、使われなかった胎盤が剥がれ落ちてくる経血も当然酸性だ。また胎盤なので栄養成分も豊富に含まれている。それが剥がれ落ちて代謝される時点で細菌を培養する培地みたいなものになる。
だから経血は雑菌がかなりの量存在していると考えて良い。これを加熱せずにチョコに混入させると、食べた人に肝炎を引き起こす可能性がある。調べてみると経血チョコを食べて実際に肝炎になった人もいるようだ。

あとは経血、というもののもつ生殖にまつわる側面も触れておこう。男性に置き換えると精液だろうか。前にアメリカだったか、マクドナルドのアルバイトがコーラの蓋を開けて女性客に提供するコーラに自分の精液を混入させたことがニュースになった。コレは先ほどのうんこやオシッコや汗や唾液を受け入れて欲しいという欲求とは少し違うニュアンスを感じる。自分の生殖能力の代謝物を異性に受け入れてもらいたいというのは、多分自分の生殖能力を相手に受け入れてもらいたいということではないだろうか。そこまで含めて愛してね、と。

つまり経血をチョコに入れて異性に贈る行為は自分の生殖能力やその代謝物も含めて受け入れて欲しいということであり、相手に繁殖相手として真剣に受け入れてもらいたいということなのではないかと思う。実質プロポーズじゃん、とも思う。
自分はされたら結構嬉しいし、おじいちゃんおばあちゃんになるまでの未来まで考えて真剣に交際を考えてしまう。

ただ、騙し討ちみたいにして相手に食べさせるのはやはり少し違うかなーと思う。経血を食べてほしいなら経血を食べて欲しいと言ってみればいい。だって逆の精子を飲んでほしいっていうのはまぁAVにも出てくるし概念としては一般的にあるものなのだから。まぁAVでも口に出しといて後から騙し討ちみたいに「飲んでよ」っていうのはまぁまぁ見るけど良くないと思っていて、事前の了承が必要だなぁと思う。

結論としては、事前に言おう、ということだ。精子にしろ経血にしろ、経口摂取したら性病なり肝炎なりのリスクがあるのだから、それを踏まえた上でパートナーがそれを受け入れてくれたならそれはとてもありがたい事だし、自分の欲求をそこまで含めた上で受け止めてくれたということなんだと思う。みんなもちゃんと事前了承は取ろう。

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