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本当にあった交番での話

ふと思い出したので記事にしようと思う。

かれこれ20年ほど前の話。
車上荒らしの被害に遭い、交番へ行った。
事情を聞いた警察官は2名。
長机一つ隔てて
一名が年配、一名が若者。
年配の警察官が聞き取りをし、若い警察官が
同席しているような格好。

車内のモノが無くなっている。
運転席のドアに違和感がある。
そのようなことを伝えた。

すると車を見ることもなく、
それ以上の話を聞くこともなく
ストーカーの仕業だと言う。
身近にそのような疑いのある人はいないかと
しきりに話し、覚えがないと伝えると

『いいや、おじさんは絶対にそうだと思う。職場にいない?そういう人。よく思い出してみて。』と言う。
同時に、指紋を取ることはできるが
車が汚れるから絶対やめておいた方がいい。
との話があった。
隣の若者警察官も頷く。

ストーカーというワードに戸惑いつつ
車上荒らしの被害というのはそういうものかな。
警察への相談というのはこんなものかな。

そんな風に思っていた矢先、
刑事のような私服警官が颯爽と交番に入ってきた。

二人の警官は起立し、シャキッとする。
交番の空気が一気に変わった。

『どうしたの?何があったのよ。』
そう聞かれ、誰とも無く事情を彼へ伝える。

『もう、指紋はとったの?』
耳を疑う質問に、耳を疑う年配警官の返答。
『今からでございます!』

えーーー!さっきしたくなさそうだったじゃん!

『そうなの?しっかりやってあげて。大変だったね!』

ほんとそうだよねーの二人の顔がこちらを向く。
吹き出してはいけない。

その後の対応は親切丁寧。
本当にあった交番でのコントみたいな話。



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