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メンヘラコミュ症ホステスになる❊私の恋愛観、というかほとんど元夫の話❊

私の恋愛観、ズバリ言うと、執着と束縛です。生まれてこの方、永遠にそんな不毛な恋愛を繰り返してきた。

 学生時代こそ同世代の男子とルックス重視で交際をしていたが、二十歳を超えてからは水商売なこともあり、父親ほど歳の離れた人とばかりと付き合っていた。


そこには、いつも父親に肯定されたかった、受け入れられたかった、愛されたかったという気持ちが潜んでいたのではないかと思う。

完全に保護される関係でありたかった。


 一人目の夫は15歳上だった。私と出会った当時は風俗のフロントをしていた。
穏やかで優しかったが、酒癖が悪く金にだらしなかった。
正しく言うと、年々酒乱と経済観念の破綻をこじらせていき、最終的に結婚生活も破綻した。


元夫は過去に一度自己破産をしていた。
そして、風俗勤務時代の住民税の滞納が300万近くあった。

結婚してから、督促状を見つけそれを知った。

子どもをまだ保育園に預けられなかったので、私は3年のブランクを経て、また水商売に戻った。


 最初こそ健気に頑張っていたが、元夫もそれなりに心の重圧があったのか、酒癖が悪化していった。

ある日、支離滅裂なことを怒鳴りつけられ、突き飛ばされた時に心の糸が切れてしまった。


生活も夫婦関係もどんどん荒んでいった。


私ではもういろいろと面倒見きれないので離婚を決めた。


元夫も沢山の物理的、心理的問題を抱えていたので、その救いを酒に求めたのだろう。
ゴリゴリのアル中を発症させ、連続飲酒状態が続き、仕事にも行けなくなり、飲酒運転で事故を起こした。


日に何度も苦しいから死にたいと電話を寄越してきた。
会った時、すでに廃人と化していた。
ヨダレを垂らし、ごめんなさいごめんなさいとずっと泣いていた。


見かねて元夫の兄はダルクに元夫をブチ込んだのだが、そこからも逃走した。
それを期に家族にも縁を切られ、手を貸すものは誰もいなくなった。


どうせこの人すぐ死ぬんだろうな………
と思い、最期が一人ぼっちではあまりに気の毒なので私と子どもで死ぬのを見届けることにした。

 当時、二度目の結婚をしていたのだが、現夫も了承してくれて、毎日電話で生死の確認をした。


「おー、今日も生きてたね!」「ヒック、そうらね、なんとか生きてるみたい……ヒック」「じゃあとりあえずまた明日連絡するから、よくわかんないけどがんばれ〜〜」、こんな感じで毎日連絡をしていた。

ある日、胃腸炎をこじらせ酒も飲めないほど苦しい………という日があった。


「明日、医者へ行ってくる」

翌日、連絡してみるとその日もシラフだった。


アル中病棟に何度も入院しても辞められなかった酒を、胃腸炎を機に辞めることができた。 

今では毎日ノンアル飲料で飲酒したい気持ちをしのぎ、仕事もして社会復帰を果たした。


よかったよかった。めでたしめでたし。


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