春になれば

今年も 冬が来た
私の 苦い 冬が

わたしは冬が嫌いだ
体だけでなく 心も 関係も
全てを冷え切らせてしまう気がするから

現にわたしはもう3回ほど冬に失恋をしている
3年連続だ

春のおわり頃に出会い
気温と共に関係を熱くさせ
冬に冷え切らせる


今年も また冷え切らせてしまった

だが今年は例年より暖かいせいか
不思議と去年のように重たい気分にはならなかった

気温のせいか はたまた
心の温度のせいか

ここは気温のせいにしておこう

確かにわたしは彼を愛していたのだから

彼は私とは真反対の人だった
考え方も好きな音楽のジャンルも
価値観も

それでも大丈夫だとおもっていた

価値観は認め合えば 違っても上手くいくとおもっていた

そう思っていたのわたしだけだったようだ

わたしはまた知らないうちに彼に負担をかけてしまっていた

わたしは思ったことを隠さずに言ってしまう
でも彼はちがった
全て包み隠す人だった

だからか いつしかわたしが一方的に意見をぶつけるようになってしまっていて

そこから少しずつ 少しずつヒビが入っていってしまつたのだとおもう


気づいた頃にはもう私たちの心の温度は冷えきっていて
外の気温があがりはじめていた

また春が来る

春と共に
心の温度を温めなおせないのだろうか
そう考えていても
いちど冷えきってしまったものを完全に温めなおすのは 難しい



また新しい春に出会うのだろうか
そしてまた 冬が来てしまうのだろうか

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