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社会を変えたテクノロジー インターネット

いまさらですが、インターネットのもたらした変化は何だったのか整理してみました。AIがもたらす社会への影響・変革を見通すためのヒントがあるかもしれません。

インターネットのもたらした変革

現代を生きる多くの人が利用しているインターネット。
世界中の人々が瞬時につながることを可能にした通信技術は、人と人、人とコンピュータ、コンピュータとコンピュータが、まるで隣同士であるかのようにコミュニケーションできるようにしました。
インターネットが普及する以前は、情報を入手するために、手紙を書いたり、図書館に行ったり、「百聞は一見に如かず」と直接赴くなどの方法がとられていました。

今やそんな必要はありません。

インターネットを使えば世界中の情報にアクセスできます。
遠く離れた家族や友人とも簡単にコミュニケーションをとることができます。
ネットカメラが取り付けられれば、その場に行かずに様子を見ることができます。
ブラウザを使ってインターネット上のコンピュータに蓄積された情報にアクセスすることもできます。

産業やビジネスモデルへの影響

インターネットのもたらした変革の本質は、物理的な距離を仮想的になくしたことです。
新しい産業やビジネスモデルが誕生し、従来のやり方を変えました。
例えば、オンラインショッピングが普及し、地理的な制約を乗り越えて商品を購入することができるようになりました。
地方の名産が、県境を越え、国境を越え、海外と取引するビジネスチャンスを掴むという事例も生まれました。
COVID-19の猛威による経済への影響は、ビジネスの継続性関して、集約型労働環境の脆弱性を顕在化させ、インターネットを利用した分散型労働環境への移行を促しました。
また、ソーシャルメディアの台頭により、個人や企業は世界中の人々と直接つながり、情報やアイデアを共有することが可能になりました。
テレビ・新聞・ラジオという一方通行の情報提供が、企業から直接消費者に届けられるようになり、消費者から企業へ直接フィードバックすることもオンラインで簡単にできるようになりました。

テレビの楽しみ方が変わった!?

地方在住ではありますが、私の教室に通う小中学校の生徒に聞いてみると、アニメ作品はAmazon PrimeやNetflix、その他、YouTubeとテレビは、お笑いか、好きな芸能人が出演する番組だけ選んで視聴しているようです。
子供たちから視聴を薦められるのはYouTubeのチャンネルなので、私の周辺の子供たちはYouTubeの視聴時間が多いと感じています。

テレビ・新聞・ラジオに代わるデジタルコンテンツの利用については、首都圏と地方で格差はありません。インターネットが普及することにより、メディアの提供するコンテンツへのアクセスも多様化されました

若年層のテレビ視聴時間は減少傾向が続いているようですが、テレビを見ないわけでもなさそうです。テレビを見ながらSNSを楽しんでいるようです。もはやテレビは家族団らんではなく、家の外の人と楽しむものになっていることに驚きます。

インターネットが普及することにより、メディアの多様性ばかりでなく、メディアの楽しみ方も一味違ったものになっています。

インターネットが情報リテラシーを鍛える

ある時NHKのニュースを見ていて、どうにも納得がいかない報道がありました。情報ソースの政府の統計を見てみると、いわゆる「切り抜き」です。
当時は確か消費税を上げる議論がされていて、ニュースの報道では大企業の業績が改善されている事実を放送していました。それを見た私は勝手に景気が回復しているかのような印象をもち、日常の感覚とずれていいることに疑問を感じました。

情報ソースが政府の統計だったのでインターネットを使って調べてみると、大企業の業績が改善されているのはウソではありません。しかし、その他はマイナスです。よく見えるところだけ切り取って放送していたのです。
ウソは言ってませんが、報道されていない部分を知らなければ誤認することでしょう。

そういうことがあって、私はテレビの報道を全く信用しなくなりました。
オヤッと思うことがあるとインターネットで調べて裏どりするようになりました。

この事実で考えたいのはメディアの批判ではなく、インターネットがあったからこそ、自分の感じた違和感を検証できたということです。
取得した情報を評価(解釈)し活用する能力、情報リテラシーと呼ばれる能力がインターネットによって誰でも身につけられ、情報を利活用できる環境が誰にでも開かれていることです。

テクノロジーのインパクト

インターネットの本質は物理的な距離という壁をなくしたことです。
しかし、その壁をなくしたことによる社会の変革は単純に物理的な距離をなくしただけに留まりませんでした。
まるでダムが決壊して、静かだった水が濁流となってすさまじいエネルギーで木々をなぎ倒し、地形を変えるようです。
インターネットは「ダムの決壊を引き起こしただけ」ということに注目しなければなりません。

現在注目されているAI技術においても同様の変化を引き起こすと誰もが考えています。私もそうだと感じています。
ただ、どれぐらいのエネルギーでどれぐらいの範囲に影響を与えるのか全く想像できません。それができれば大きなビジネスチャンスを掴むことができそうです。

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