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サイゼと向き合う、ということ

みんな大好きサイゼリヤ。

サイゼリヤだったかサイゼリアだったか忘れて、検索してああそうだったと納得するも、また次の機会にはサイゼリヤだったかサイゼリアだったか分からなくなるサイゼ。
(正解はサイゼリ「ヤ」)

物価高の昨今、¥1,000あればフルコースいただける、お財布に優しいサイゼ。

意外とプリンとかティラミスとかアイスもちゃんとおいしい、サイゼ。

そんなサイゼには今日も、老若男女が詰めかけてワイワイしています(たぶん)。

時代を遡ること20数年前、うら若き女子高生だった頃、わたしはサイゼをイケてない場所と認識していました。

女子高生たるもの
マックだろと。

マックでポテトだけ頼んで
4時間粘るのが女子高生のステータスだろと。
(迷惑)

ファミリーレストランって段階で、ダサい。
なんなら「ファミリー」の段階でダサい。

百歩譲って(何を?)ファミレスを選んでも
ちょっと高級志向ならロイホ
まあまあを狙うならデニーズ
安さ一択ならガスト。

サイゼという選択肢は
ありませんでした。

サイゼってあれでしょ?
どの辺がミラノっぽいのか分からないドリアを頼むと、フォークがすぐカチッと底に行き当たるやつが出てくる、あのお店でしょ?笑
という感覚でした。

ごめんなさい。

サイゼ、舐めてました。
謎の上から目線で見下してました。
人として軽率でした。

中年になってから、わたしはごく久方ぶりにサイゼに足を踏み入れたのです。
正直、全然期待していませんでした。
ずっと、下に見てたから。

それなのに、なんということでしょう。

サラダは量が多く新鮮。
スープも具沢山で滋味深いお味。
パスタ、これまじで300円なの?

楽しい。

これは…
イタリアンのアミューズメントパークや!

何故この心ときめきを、女子高生だったときに感じなかったのかについて、胸に手を当てて考えてみました。

周りの目を
気にしていたからだ。

サイゼとか、ダサくない?
イタくない?
ファミレスって段階で恥ずくない?

言葉遣いに平成ギャルっぽさが垣間見えて懐い(なつい=懐かしい)。

そういった、誰なのか判然としない「みんな」の評価に乗っかって、サイゼ本人と向き合えていなかったのです。

サイゼはずっとそこにいて
サイゼはずっと変わらなかったのに。

誰にどう言われたって関係ないわ。
わたし、あなたが好き!
今まで自分の気持ちに正直になれなかったの。
許してちょうだい!

という気持ちで、わたしはサイゼとの20数年ぶりの再会を寿いでいます。

周りの声や評価に惑わされず、性根を据えて一対一で向き合う。
その覚悟で今後の人生歩んでいこうと、わたしは心に決めたのです。

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