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自分の顔が好きになってきた

わたしは大層、地味な顔だちをしています。

今まで似ていると言われたことがあるのは

・宮崎あおいさん
・蒼井優さん

(わかってる。だいぶ盛ってくれてる。気を遣わせてなんかごめん、ありがとう…)

・「ちびまる子ちゃんの登場人物」
(の、だれ?)

・「友だちの妹」
(よくいる顔ってことかな)

・「北の国からに出てくるあれ」

(もはや人ですらない…!)

中学の担任からは「お前は全てが小ぶり過ぎて、存在を認識しづらい」と言われました。
そんな、ご無体な。

高校生のころは渋谷をガングロギャルが闊歩する浜崎あゆみ全盛時代。
パッチリお目目のデカ盛りメイクが流行っていました。

一重や奥二重用のメイクは雑誌の端の方にひっそりと、それも「目を少しでも大きく見せる方法」が載っているのみでした。

素材を活かす、という概念はあの頃、まだ一般的ではありませんでした。

母親はどんぐり眼なのにわたしは地味
電車のあの人はクッキリ二重なのにわたしは地味
同級生はキラキラしているのにわたしは地味

嗚呼、地味。

でも不惑のお年頃になってみて、はたと自分の顔を見たとき
「地味だけど、結構好きかも」
と思えてきました。

若い頃は周りに引き比べての劣等感と、負けん気と、漠然とした不安と緊張感とで、わたしの目は鋭く光っていました。

でも今はどうでしょう。

オノマトペで表現するなら

「ほにゃん」

といった感じ。
険がとれたというか、気の抜けたというか。

たぶん、わたしの心持ちが顔に出ているのだと思います。

仕事できるとか、すごいとか思われなくていいや。
あいつを出し抜いてやろう、負けてなるもんかってやってたら、しんどいしな。
わたしはわたしのままでいいや。
疲れたらとりあえず横になろう。

という感じが。

わたしは、地味なままで更に「ほにゃん」としたわたしの今の顔が、結構気に入っています。

周りの方々のご尊顔を拝してみると、眉間に深く刻まれた深い皺なんて人生の荒波乗り越えた感じでかっこいいし、きつみと渋みが程よくついたのも素敵。
ふわっとした笑顔が板についた方なんか、いかにも幸せそう。

きっとこれからの人生で起こるあれこれが、わたしの顔に刻まれていくのでしょう。

そのとき、わたしはわたしの顔が好きでいるといい、と思います。

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