見出し画像

【ライブレポ】LIVE HOLIC -ROCK BAND DREAM-@幕張メッセ 2023/01/21(土)

LIVE HOLIC -ROCK BAND DREAM-
@幕張メッセ
2023/01/21(土)

▼イベントサイト

記事を書くまで期間が空いてしまったこともあり、あっさり目のレポになります。

出演バンド

【CURATOR BAND】

UNISON SQUARE GARDEN
フレデリック
Hump Back

【FUTURE BAND】

AMUSEMENT LAGER
板歯目
ペルシカリア

ライブレポ

UNISON SQUARE GARDENの田淵智也協力のもと開催された今回のイベントは、LIVE HOLICが新たにスタートした、

実力ある先輩、CURATOR BAND
VS
未来ある後輩、FUTURE BAND

というコンセプトのイベント。
今回のFUTURE BANDは、公募のもと選ばれた、まだ世に広く知られていないが、実力を認められた若手たちだ。

バンド入れ替えの転換時間には、元[Alexandros]の庄村聡泰がMCとして、トークコーナーが設けられたが、
ライブの熱をできるだけ伝えたいのでトークは割愛させていただく。

タイムテーブルは、まずは FUTURE BAND 15分ずつ。
 ペルシカリア
 AMUSEMENT LAGER
 板歯目

そして、CURATOR BAND 40分ずつだ。
 Hump Back
 フレデリック
 UNISON SQUARE GARDEN


ペルシカリア

トップは4人組ロックバンド、ペルシカリア。
勢い余ってステージからVo. 矢口の転落から始まるステージ。
前のめりなやる気がひしひしと伝わる。
さよならロングヘアーから始まるこの日の幕張メッセは、ペルシカリアにとって、今まで立ったどのステージより広かっただろう。
そして観客の大半は自分たちを知らず、まだテンションも上がっていない。おまけに感染症対策で声の出せないこの空間は実に静かに一組のロックバンドを覆いこんでいる。

なんて難しいステージなんだ。
僕も生で見るのは初めてのバンドだが、1つわかるのはまだ彼らは実力を出し切れていないということ。
続くタイムオーバーへと、そんな空気を少しづつ払拭しながらロックをかき鳴らす。

そして、MCでこの日に臨む想いを語った。
両親が見に来ていること。
誇れるものなんて自分たちにはなかったけれど、
この日にこの場所に立てたことを誇りに思えるようなライブをしに来たんだと。

その想いが、彼らと観客の、会場すべての緊張感を吹き飛ばすように、最後の1曲、歓声の先を幕張の舞台に響かせた。
彼らを知らなかったオーディエンスが、キャッチーなメロディとキャラクターの彼らに、確実に惹きつけられていた。知らず知らずのうちに、拳を突き上げていた。
大きな、心からの拍手が彼らの素晴らしいステージを祝福していた。
いいバンド見たなと、この一組でも思えただろう。

だが、この日の若手はどのバンドも、すごかった。
ペルシカリアかトップランナーの役割を果たし、温めたバトンをつなぐように、会場はさらにヒートアップしていく。

M1 さよならロングヘアー
M2 タイムオーバー
M3 歓声の先


AMUSEMENT LAGER

AMUSEMENT LAGERは音源では伝わらないものがたくさんあるバンドだった。
MVでは比較的甘くやさしい雰囲気の声質や歌い方、という印象だったが、ステージに立つGt./Vo. ゆーへーは、マイクスタンドの前で、ギターを掻き鳴らしながらひっくり返るギリギリのまでのけぞってシャウトした。

始まる1曲目のニコラシカの想像とはまったく違った姿にドッと惹きつけられる。
即座に自分たちの存在感を会場に植え付けると、2曲目ジパングのギターリフが更に幕張の心をひきつけた。
若いだけじゃなく、人を引きつける演奏力も持っているバンドだ。

そしてMCでは、
自分たちの好きな音楽を信じてくれ。
自分たちも自分たちの信じる音楽を貫くという意思を表明。

もっとこれから格好良くなる。そんな確信をさせてくれるロックバンド。
もっと見たい。
そんな気持ちの中最後の1曲、東京清夏季節的衝動
また気持ちのいいギターリフで、MCからつないだエモーショナルな感情を爆発的に膨らませ演奏しきった。
静かな、しかし高まった幕張の空間の中は、歓声さえ聞こえてくるような気がした。

M1 ニコラシカ
M2 ジパング
M3 東京清夏季節的衝動


板歯目

ばんしもく。
と読むこのロックバンドは、音源は1番好みで楽しみにしていたバンドだ。

全員まだ10代。
Gt./Vo. の千乂詞音の小柄な見た目とは裏腹に発せられるラウドな歌声。
歪みきったベースと、パワフルなドラムから始まるのはラブソングはいらない
5秒もいらなかっただろう。
会場が気付くまで。
ああ。見つけてしまった。これから見逃してはいけないロックバンドを。

こんなに歪んでいるのにどうしてこんなに気持ちいいのだろうと、ロックバンドのライブに行くと不思議な気分になる時がある。
笑顔が溢れる。楽しすぎて。
これは大好きなロックバンドを聴いてるときと同じ現象だ。つまりもう大好きになってしまった。

MCなしで15分、5曲ぶち抜くセットリストはと、その演奏する姿は、どこかUNISON SQUARE GARDEN を起草させる。

コドモドラゴン、Ball & Cube with Vegetable、KILLER, Muddy Greed
とキレのある楽曲たちが途切れることなく演奏されていく。

最後の地獄と地獄は、自身のバンド名が読めないという自分たちのバンド名をいじる内容だが、とても常人には真似できないような早口で言葉が紡がれていく。

スタッフにベースを持たせて正面から弾くパフォーマンスも、立ち上がってドラムを叩く姿もさることながら、
とにかくこのバンドはかき鳴らす音がすごい。
もうすでに、自分たちの音楽に対する自身がサウンドにみなぎっている。

ここから経験を積んだらどうなってしまうんだと、わくわくさせてくれるロックバンドだ。

M1 ラブソングはいらない
M2 コドモドラゴン
M3 Ball & Cube with Vegetable
M4 KILLER, Muddy Greed
M5 地獄と地獄


Hump Back

Hump Backはこれまで何十回と見てきた大好きなバンドだが、改めてその姿を見ると、あんなに素晴らしかった若手バンドたちと、やはり明確な実力差あるのだという事実を1曲目のキラーチューン Lilly が、これでもかというほどに突きつける。

もちろん持ち時間の違いもあるけど。
どうしてだろう、涙が出るほど楽しいのだ。

Lilly の「君に会えたらそれでいいや」から続く 恋をしよう
複雑な感情が生まれるロックンロールに、恋に落ちたかのように虜にされる。
Vo. 林萌々子のカリスマ性はすごい。実にドラマチックなライブを見せてくれる。
オレンジ、ひまつぶしからアルペジオとともに、会場に語りかける。

これがカッコいいってことなんだと、胸に太い釘を打ち付けられるように、そんな気持ちが心に刺さる。

「今日は若い目摘みに来た」
と宣言する林。
それはきっとジョークではない。本当の心。
しかし、真意は表面的な意味だけではない。

「でもそんなもん、乗り越えられるようじゃなきゃやってられないんだ」
音楽の道を、ロックバンドで生きていく道を選ぶということは甘いことじゃない。Hump Backの歴史が、そう訴えて来ている気がした。
そしてメジャーデビュー1stシングル拝啓、少年よ

いつかの自分たちと、今の若手ロックバンドを重ねるように歌い上げる。

その言葉が、姿が、仕草が。そして歌とロックンロールの魂が、Hump Backを知らなかった観客の心を1人、また1人と虜にしていく音が聴こえてくるようだった。耳を済ませば、心がときめく。

この日のHump Backは特にイケてるロックバンドに感じた。

M1 Lilly
M2 恋をしよう
M3 オレンジ
M4 ひまつぶし
M5 拝啓、少年よ
M6 ティーンエイジサンセット
M7 僕らの時代
M8 番狂わせ
M9 星丘公園
M10 月まで


フレデリック

このバンドを積極的に見るのは実は初めてのこと。会場と一体になるライブの空気が少し苦手という個人的理由だ。

しかし、その姿を、一瞬で湧き上がる会場を見て、今の世の中に必要なバンドなのはまざまざと感じさせられた。みんな、巻き込んでほしいんだ。ここに来てる人は。

そして巻き込む力を持ってるのがこのバンド。

「若い目を摘む気はないけど」
とHump BackのMCにも少し触れ、
「でも、格の違い、見せつけに来ました」
と、先輩バンドとして、本気で対バンする宣言をする。

KITAKU BEATSを歌い上げ、
なんだか今日の会場は(新人を)審査するような空気が残ってるな。
と、もっと音楽を楽しむことを促しながら、会場をヒートアップさせていく。

YONA YONA DANCE、Wake Me Upと会場をダンスフロアにすると一転、
ここでインディーズ時代のバラード人魚のはなしで、
ノリノリだったオーディエンスの心を内側から掴む。

残り3曲だ。

何も残すな、出し惜しみするなと言わんばかりに、終わりの時間までのリミットを告げる。

自分たちが1番尖ってるのは、若手時代じゃない。
今が1番尖ってる、だからここからはメジャーデビューしてからの本気の曲たちだ。

高らかに、自分たちは今も全盛期を更新しているバンドだと意思表明し、最後の3曲を歌い上げた。

リハ1 リリリピート
リハ2 かなしいうれしい
M1 KITAKU BEATS
M2 YONA YONA DANCE
M3 Wake Me Up
M4 人魚のはなし
M5 ジャンキー
M6 オドループ
M7 スパークルダンサー


UNISON SQUARE GARDEN

M1 アナザーワールド
多くの人の心を揺さぶったことだろう。
インディーズ時代の曲を演奏するのがこのイベントの1つのポイントであるが、まさかの一曲目。そしてまさかの選曲。
ファンでなければ知らないだろうし、この曲をライブで聴く機会が存在するファンもおそらくいなかったのではないだろうか?

そして続くフルカラープログラム
バンドにとっても重要な曲。今でも歌われ続けているインディーズ時代の曲。

そして、Gt. /Vo. 斎藤は
「このイベントに真っ向から向き合おうと思って
インディーズ時代にやっていた曲だけでセットリストを組んできました」
と、告げた。

後輩たちと同じ年ごろに作られた曲を、今のUNISON SQUARE GARDENが奏でる。
その18年以上の歴史の積み重ねを見せつけるが如く。
超全力の真っ向勝負。

あとはいつも通り、カッケーUNISON SQUARE GARDEN。感想さえ、余計な言葉はいらないのです。
彼らのファンは、
ただ音楽を楽しむロックバンドを見ることが、
ただこだわり抜かれた格好いいロックバンドを聴くことが、
ただただ好きなだけなのだ。

余計な言葉は一言も発さず、最後の23:25まで音楽だけで全てを伝えきると、

さり際にゆるく「ロックバンドさいこ〜」と残す斎藤。
この日を象徴する一言は、これだったのだろう。

どんな信念でも、どれだけの実力でも、関係ない。
色も形も違えど、ロックバンドは、楽しい。

M1 アナザーワールド
M2 フルカラープログラム
M3 カラクリカルカレ
M4 デイライ協奏楽団
M5 等身大の地球
M6 マスターボリューム
M7 MR.アンディ
M8 23:25



セットリスト

ペルシカリア

M1 さよならロングヘアー
M2 タイムオーバー
M3 歓声の先

AMUSEMENT LAGER

M1 ニコラシカ
M2 ジパング
M3 東京清夏季節的衝動

板歯目

M1 ラブソングはいらない
M2 コドモドラゴン
M3 Ball & Cube with Vegetable
M4 KILLER, Muddy Greed
M5 地獄と地獄

Hump Back

リハ1 生きて行く
リハ2 宣誓
M1 Lilly
M2 恋をしよう
M3 オレンジ
M4 ひまつぶし
M5 拝啓、少年よ
M6 ティーンエイジサンセット
M7 僕らの時代
M8 番狂わせ
M9 星丘公園
M10 月まで

フレデリック

リハ1 リリリピート
リハ2 かなしいうれしい
M1 KITAKU BEATS
M2 YONA YONA DANCE
M3 Wake Me Up
M4 人魚のはなし
M5 ジャンキー
M6 オドループ
M7 スパークルダンサー

UNISON SQUARE GARDEN

M1 アナザーワールド
M2 フルカラープログラム
M3 カラクリカルカレ
M4 デイライ協奏楽団
M5 等身大の地球
M6 マスターボリューム
M7 MR.アンディ
M8 23:25

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?