いつかのみそひともじ的な。
さよならの王国から拐ってきた鳥の名前よ。はいどらんじあ。
お星様、お星様。あーあーあーあー。鯨のお墓を受信しました。
ひとりぼっちのおさかなはしんこきゅうをすればはれつしてしまうのよ
だれかいませんか。ごぅんと哭く海の底のことなど想って眠る。
ゆめのくにの菫の花はうなだれて代わりに泣いてくださる。ぽとり。
わたし、淋しくて淋しくて、淋しい。きっと動物園のカバより。
空中のプランクトンを追う遊び。退屈な土曜日の留守番。
色褪せたダリヤがぽとり、ないた空。ひとりぼつちの日曜日です。
ひたひたと影踏みをする。月曜日の背中の魚は知ってしまった。
独り言/あたし、よるにはさけないの。さよなら火曜日。もういかなくちゃ。
水曜日。ほくほくと昼餉のにおい。スズメガの羽音って淋しい。
なんとなくぽかぁんとしてしまうから木曜日には金魚に還る
泣き虫を花の名前に隠してた。金曜日の子どもは水棲。
昼の月。とメロンソォダ。と、おひるね。風のかたちがよく見える日は。
ねんねと輪廻の関係性を問うてみる。茣蓙の馨。仏間。夏の午睡に。
夏の花は夏の水しか呑めないの。ごめんなさいねほろほろ金魚。
「ぼく」になりたかった日々よ。スカァトと空の見えない席が怖くて。
午後四時の向日葵に負けないように鉛筆の尻を噛り俯く
流される夏。すなはまに埋めたのはヘリオトロォプの夢。ゆうべ見た。
わけもわからず蝉はしんでしまった。どこかの夏とどこまでも、の秋。
かみさまのよにほんとうのことだけをたべていきてゆかれたらいいのに。
それはほら、赤いひなげしのはなびら。上手な嘘をつける子になる。
切実な声をください。ひっそりとひそめたサ行の吐息ぢゃなくて。
夏の音が水中花にとろけてゆく。午睡の梦はゆらゆらと、しろ。
あさってがどこかにきえた。とこしえということばを転がしていたら。
呼吸の一つ一つを数えたことなんてなかった。ぬるいおふとん。
まだです、まだ。ソォダの泡みたいに、次の、次の、その次も/生活。
かざられたお花になんかなってはいや。水なんてあげないぜったいに。
こわいのは生きているから。こわがるのをやめないでおとうさんお願い。
乳を飲む子の足先を口に含む。宇宙のかたちってこのこと。
いのちたちをかぞえる。みがく。たまご、たまご。4月1日かみさまのよる。
しなないいきものは、たべられていのちになることが生殖なのです。
ねぇ、お母さん。みてよほら、すべりだいの上の小鬼はカンナの精よ。
真夜中の冷蔵庫には小鬼がいる。ないしょのはなし、みんな知ってる。
たまご。うまれる。ふってくる。たまご。しんでゆく。もういいかい。まぁだだよ。
潮溜まり。つまさき水面ハレェション。りぼんを結びなおす「式日」
春の風はうそつきのにおいがする。みみなり。また、みみなり。ざ、ざ、ざざ、
両耳をあなたの指に塞がれる、の、想像に水をあげます。
白、しろ、しろ。息も絶え絶えの鎖骨のあたしの上の空を見ないで。
落ちてゆく飛行機雲のしぶき。きり。きり。きり、あの空の色のうそ。
指先にケガをした朝。少女らは皆、うずまきを欲しがっている。
踏切待ち。たたん、たたたん。廻る廻る。ダリヤの色に追われる夏が。
花の馨にやさしくころされてみたい。星の亡骸たちに埋もれて。
まろやかな腹にうたかたを孕んであたし誰かの海になりたい
真夜中って海よ。のばした両腕がどこまでもどこまでものびてく。
縁日があたしのほんとうの棲家よ。びいどろの音とあかいつま先
やわらかなほんとうのなつのおわりをおはじきにしてころりはじいて
鳥居の向こうの海まで駆けてゆけ。子どものあたしが流れてゆく。あ。
花はいきてなんかいない。いきてなんかいないいないいないんだったら!!!!
アザレアの花びらを千切っては揉む。指先の馨。泣かない。なかない。
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