見出し画像

サインするときの判子をどうしているのか、
ということを、
彼女と出会った当初に尋ねました。
判子を持っているのか、
あるとすればどのようなものなのか、
興味からでございます。
Do you have a hanko?
I have a hanko
と、どこか誇らしげな彼女。
Which kanji do you have for it?
It is like a dancing lady
僕の頭にはどの漢字も思い浮かびませんでした。
She is wearing a skirt and weaving her hands around her belly
どんな情報を加えられても、
僕の頭にはなにも来ず。
Can I see you hanko?
尋ねると、
鞄の中からその判子。
ようやくdancing ladyとのご対面。
彼女の正体は「呉」でございました(彼女の名前には「クレ」という音が入っております)。
頭があって、
スカートを履いていて、
足もあって、
踊っているように思い込めばそうも見えて、
日本人である僕が持っている、
「呉」および漢字に対する印象とは全く異なり、
そういう見方もあるのか、
と、新鮮でとても面白く、
他の漢字に対する印象も聞きたくなりました。
たくさん聞いてみましたが、
今でも覚えていますのは、
「聞」という漢字でございます。
彼女の印象では、
刑務所の中に耳がいるようなものなようでございまして、
どうしてこれが聞くことになるのか、
そのようなものでございました。
「聞」という漢字は早いうちに習う漢字でございますので、
その構成要素に注意を払ったことはございませんでしたが、
彼女の印象から僕自身の「聞」についてのイメージを考えてみましたが、
耳の門が開いているようなものかな、
というような結論に至りました。
漢字を使わない文化の方の、
漢字に対する印象を聞くのは、
とても面白いことだと感じたエピソードでございました。
漢字の成り立ちについて、
今一度振り返ってみるのも面白いかもしれませんね。

少しでも良いなと感じていただけたなら幸いです。 Instagram : clemandhiro こちらもどうぞよろしくお願いいたします。