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言葉は変わっても

集英社から出ております、
季刊紙「kotoba」の中に、
マークピーターセンとピーターバラカンの、
日本語と英語のはざまを考える対談が収録されておりまして、
それを読んだのは半年以上前のことなのですが、
先日、ふとその一節を思い出しまして、
彼女に尋ねてみたことがあります。
How do you feel the difference between difference from and difference than?
日本語にもたくさん勘違いされて使われている言葉はあるでしょうが(例えば、熱に浮かされる、を、熱にうなされると言ったり)、
英語でそのようなことがあった場合、
英語を第二言語として学ぶ僕としましては、
どちらを支持し、使っていくべきなのか、
結論を出すのはとても難しいことでございます。
different fromもdifferent thanも、
意味するところは同じなようでございますが、
正しい文法規則からすると、
thanを使うのは間違いであるようでございます。
それでも、
マークピーターセンいわく、
九十九パーセントのアメリカ人が、
thanを使用しているようです。
ニューヨークタイムズを引き合いに述べておりました。
言葉は変わると言いますので、
ほぼ全ての人が共通して理解しているのなら、
from並びにthanが正しいということになっても、
それはそれで言葉の正しいあり方なのかな、
なんて、個人的には感じます。
僕の一番身近な英語ネイティブ話者である彼女は、
そのことをどう感じているのか知りたくて、
冒頭で書きましたことを尋ねたのですが、
彼女はその両者に少しばかりのニュアンスを違いを認めているようでございました。
different from(than) somethingのsomethingが、
基準となるべきものとどれくらい離れているのか、
それによってどちらを使うか自然と決めているかもしれない
そのようなことでございました。
これまでにどちらの用法も見たこと、
触れたことがあるようで、
ですから、
そのどちらにも違和感は感じない
とも。
僕たちが生きておりますこの一年、二年、また十年、二十年の間にも、
言葉は変わってきておりますので、
どの時点で各々の言葉に触れ合ったかによって、
ある特定の言葉に対する認識に、
差異が生まれるのも仕方がないことなのでしょうね。
日本語で考えますと、
日本語を第二言語として学ぶ彼女にとって、
身近な日本語ネイティブは僕になるでしょうから、
用法に怠慢にならず、
気をつけながら日本語と向き合っていかないとな、
そのようなことを、
常々感じております。
願望といたしましては、
正しい日本語、それもまた、
うつくしいとされる日本語を、
おじいちゃんになったときに、
すらすらと口に出来るようになりたいところでございます。
それは、英語にしても同じで。
僕は、different fromを使っていくのだろうな。

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