同伴者

美容院に行くとき、
彼女は幸せに満ち溢れた表情を見せてくれます。
こんな髪色にして、
トリートメントもして、
ここは少し軽くしてもらって、等々、
どうしてもらうのかを、
事前に教えてくださいます。
最後には、
How do you think?
と、僕に尋ねますが、
僕は、
Yeah sounds nice
I am looking forward to your new look
そう応えるのみでございます。
何か言ってよ、
そう感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
彼女の好みと近しいものを、
僕も持っていますので、
心から賛同して、
そう言っております。
青色にしたい、
ピンク色にしたい、
そのような、驚かされるようなプランを聞かされれば、
なにか意見したくなるでしょうが、
そうではないので。
美容院終わりの彼女もまた、
幸せに満ち溢れた表情でございまして、
より綺麗になった髪の毛のおかげもあり、
You are beautiful
そう言わずにはいられません。
きれいだね、美しいね、
そんなことを日本語で言えるような性格ではありませんが、
英語だと、とても言いやすいですね。
助かっています。
どうすればladyになれるのか、
ということを探求しながら、
そのことをとても楽しんでいらっしゃいます彼女でございますので、
その、とても曖昧なladyへの道程を、
僕も大変楽しませていただいております。
僕の人生の楽しみは、
近しい人の同伴者でいることなのだと、
つくづく感じる今日この頃でございます。
これから先も、
同じ歩調で歩んでいければ良いですね。
本当に。