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秋のトンネル

朝晩の冷え込みが秋らしくなってきまして、
kittyが暖を求めてやってくる夜が増えました。
大歓迎でございます。
夜中、ふと目が覚めますと、
枕元にkittyが座っておりまして、
首振り人形のように頭を振りながら、
くんかくんかとしているのです。
何か臭う?
と、僕も一緒にその匂いを探ろうとしましたが、
無臭。
冷気が鼻を通り抜けるだけ。
そしてようやく、
ああ、
と思い出し、
首元まですっぽり被っていたブランケットを持ち上げて、
トンネルを作ってあげると、
ためらうことなく一直線。
彼女の背中にもたれるようにしてすとん。
お腹を撫でてあげながら一緒に眠りに落ちました。
長らく待っていた寒い季節のこの時間。
ある夜は僕がトンネルを作り、
ある夜は彼女がトンネルを作り、
kittyは僕たちの間で、
器用に寝ております。
毎日ストレッチしようとも、
あの柔らかさには到達しようがありあません。
一日中寝ているだけなのにあれですもんね、羨ましい。
朝、目が覚めますと、
He came into the blanket
So cute
トンネルを作った方が報告をします。
そしてそれからkittyに向かって、
Good morning cute boy
と一言。
kittyはなにも覚えていないかのように、
素っ気ない表情で僕たちを見つめておりますが、
僕たちは知っています。
今晩もkittyがやってくることを。
寒いとき、眠たいときのkittyは、
それとは異なるときとはまた別人のようで、
いつでも近くに寄ってきて、
抱っこされること、撫でられることを、
求めていないふりをして求めてきます。
顔はいつでも、
なに?
といったきょとん顔ですが。
素直なようで素直でないところが良いんですよね。
そしてそれを隠しきれるほどに演技がうまくなく不器用なところも。
いくら腕を大きく広げて待ち構えていても、
少し外れたところにやってきてしまいますので、
いつの日か体の中心でぼすっと受け止めたいです。
遠い目標。
何はともあれ、
秋の到来でございます。

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