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オーストラリア人の彼女と 猫と、僕と°

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#猫エッセイ

ほんのりかゆい  オーストラリア人の彼女と、猫と、僕と°

頭がかゆくなることが、程度の差こそあれ、誰でもあるのではないかと思います。 髪を切りに行って、頭を洗っていただいていると、寝てしまいたい、そう思うことはしばしばでございますが、誰かに頭を触られるのは気持ちが良いものではないでしょうか。 少なくとも、彼女もkittyも僕も、それは共通する気持ち良さでございまして、彼女は頭に限らず背中や脚、kittyは僕と同じく頭。 kittyは自分で頭をかくことができないので、かきたいときにかけないのは相当なストレスになり得るのではないか

スーパーがエンタメ   オーストラリア人の彼女と、猫と、僕と°

週末に一週間分の食材を買い込んでおくのが彼女の新たな生活スタイルとなっておりまして、僕はカートを押す彼女の隣でどんなものが入っていくのか見ていたり、気になるものがあればうろうろ歩いて行ったりしております。 さけとぶりとさばが大好きなので、真っ先にそのエリアを見に行くことがあるのですが、そこで長い時間を過ごしていると、don’t leave me alone、なんて一喝を受けてしまうことがございます。 一人で寂しいということではなく、ともに買い物をするのが好きなだけなよう。

寒さには少しのやさしさを

kittyを撫でていると、うとうとすることがほとんどでございますので、最近は、毛布をかけて、おやすみ、をするのですが、先日、その姿を見ていた彼女は、too nice、なんて笑っておりました。 kittyはまるっと身体を丸めて、ある程度は寒さに耐えられるような気はいたしますが、それでも、眠るときはできる限り快適、快眠でいてほしいので、気づいたときは毛布をかけるようにしております。 baked potatoなんて彼女は自らの身体を形容しておりまして、たしかに僕よりもいつもほっ

ピアノ

最近の彼女は音楽に意識が向いているようで、一年ほど買おうかどうか迷い続けてきた電子ピアノの購入を決意。また、お気に入りの歌手であるJens Lekmanがさまざまなグッズをオンライン販売するということで、一枚のレコードをオーダー。 レコードは、歳を重ねたいつの日かのためにいくつかコレクションしておきたいそうで、今はインテリアの一つといったところ。 ピアノに関しては、届いたその日から懸命に指を動かしながら、昔の感覚を取り戻そうと楽しんでおります。 彼女は、小さな頃にピアノ

かわいくて仕方がない

にゃーーー、と長く小さな声が、最近のkittyのおかえりの挨拶なようで、その挨拶が終わる頃にはごろごろと既に鳴き始めており、oh baby、彼女はいつもかわいくて仕方がないという表情を僕に向けてくれます。 Look at him、彼女が頻繁に口にする言葉で、床でごろごろ転がっていたり、耳をかいかいしながら毛繕いしていたり、なにかかわいらしさが溢れる瞬間を見ると、僕にもその姿が見られるように声をかけてくれますので、あのときの、のように過去のkittyのお話を二人でするときは、

モカ

味を知っているから信頼できる、という彼女の迷いのない選択によって、長らくコーヒー豆はオリジナルブレンド一択できていたのですが、この度、他のものも試してみよう、ということになり、モカを選んでみました。 オリジナルブレンドのときは、朝はソイラテにするのが定番で、夕方飲むときがあれば、そのときはブラック、そのような楽しみ方をしておりました。 モカを始めて落としたとき、味を知るためにまずはブラック、そのあとソイラテ、という流れで楽しんだのですが、彼女も僕も、ブラックが美味しいじゃ

みゃっ、ちゅちゅちゅ

早朝、一人で起きて寂しいkittyは、枕元まで寄って来て、みゃっ、短く、小さく何度も鳴きます。 それでも朝早すぎて、彼女も僕もまだ起きたくないときは、ちゅちゅちゅ、舌を鳴らして、kittyに返事。 このちゅちゅちゅは、彼女がずっとやってきている朝早いkittyへの返事の方法でございまして、たまに彼女は眠りにいたままでも、ちゅちゅちゅ、返しております。驚き。 僕は彼女を真似して、ちゅちゅちゅを始めましたが、まだ無意識的な反応になるまでには至っておりません。 ですけれど、

ご近所猫さん

駅までの道沿い、僕たちの中で二つの猫スポットがございまして、一つはアパートの二階の角部屋、もう一つが一軒家の玄関先。 アパートの猫は、そこの主さんが窓を少しだけ開けて、ベランダに緑のマットを敷いて、猫専用スポットを作っていらっしゃるようで、たまにふさふさのグレイの毛に覆われた、貫禄ある眼差しの猫さんが外をじろりと見ております。 注意を引くために、ちゅちゅちゅ、kittyにするように声をかけると、目だけこちらにゆったり向けてくださいます。 猫村があるのなら、威厳のある長老

母語

広告、商品、看板、どこにでも英語は溢れておりますが、その中でも商品に書いてある英語に関して、彼女は何が書いてあるのか興味があるようで、ふふっと笑ったり、ときには、it doesn’t make any sense、なんてさらりとスルーしたり、一度スイッチが入ると、忙しくきょろきょろしております。 100均に多いのですが、intelligenceをinteligenceと間違えていたり、builtであるべきところがbuildのままであったり、些細なミスは少し注意深く見ればあち

多国籍料理

オーストラリアは多国籍料理に馴染みのあるお国なようで、彼女もたくさんの料理を知っております。 キヌア、チアシード、クスクス、フェタ、フムス等々、カタカナが並ぶ食材が次から次へと出てくる彼女の口に、ただただ驚嘆するばかりなのでございますが、どれも試してみると美味しいものばかりで、和食を愛する僕も、少しばかり世界の味に惹かれつつあるよう。 直近では、フムスというものを試してみました。 ひよこ豆をマッシュして、調味料で味を整えるものなのですが、(僕の舌には)マッシュポテトにき

イメージ

朝方目を覚ますと、まだ外が薄暗い、ということが多々ある時期でございますが、kittyにはそんな薄暗さは影響しないようで(彼女はcreature of the nightなんてかっこよく形容しておりますが)、僕の枕のすぐ傍で大きな目をじーとこちらに向けているときがございます。 起きたばかりの寝ぼけ眼に飛び込んでくる光景としてはなかなかに恐ろしいもので、幽霊のような感を覚えるときも。 これが畳の部屋であれば座敷童子を想像していたのだろうか、なんてこともたまに考えます。 以前

湯たんぽ

kittyのお腹は水のようにたぷたぷで触り心地が抜群でございます。 kittyはお腹を触られることに対して、お好きなどうぞ、そのようなスタンスでクールにいらっしゃいますので、僕は遠慮なくたぷたぷさせてもらっております。 最近は特にそのたぷたぷが必要なようで、気付いたから触っている、なんてこともしばしば。 触るだけではなく、湯たんぽのようにkittyのお腹を拝借するときがございます。無許可。 寝転がるkittyのお腹の下に足先をそろりとお邪魔させて、しばらくそのままでい

波乗りkitty

kittyはサイエンスダイエットをごはんとしておりますが、食べる勢いの凄まじさにはいつも驚嘆。気持ちの良い食べっぷり。 一粒一粒は色も大きさも納豆によく似たもので、硬さは煎り大豆ほどでしょうか。 kittyはごはんボウルに頭を突っ込んで、ふがふがふごふごやっておりますが、たまに、かりっかりっと砕く音が聞こえてきます。たまに。 砕かずに飲み込んでいることがほとんどなのかな、そんな気がしておりますが、小さな小さな歯の構造を見るに、かりっかりっと音がしないときは、砕く、という

ジブリ

千と千尋の神隠し、トトロと、ニ夜連続ジブリな夜を過ごしております彼女でございます。 僕はどちらも数えられるくらいしか観ておりませんが、彼女はI don’t rememberということで、定期的に観ているよう。 好きなものは何度も何度も観る、これが彼女のスタイルで、ともに観るときは、熱心な解説を披露してくれますので、知った風になれます。すぐ忘れます。僕の責任。 何度観ても飽きることのないのは名作ゆえだろうと思いますが、特にトトロのメイは、日本の子どもをよく知っている彼女の