NISAやめとけ?〜なぜNISAが長期投資に向いているのか
時々ネットの情報の中に「騙されている!NISAには手を出すな」というものがあって、「なんだろう?」と思っていた。
そもそもNISAはただの仕組みの一つで、口座名と言ってもいいくらいだと思う。
証券会社の口座には、一般口座・特定口座・NISA口座の3種類があり、いずれかを選んで取引をする。(それぞれメリットとデメリットがある)
銀行で言えば、普通預金口座と定期預金口座みたいなもの。
「投資には手を出すな」なら理解できるが、「NISAには手を出すな」の意味がわからなかった。
で、気になったのでちょっと読んでみた。
国に対する不信感?
いろいろな情報があったが、気になったのはX(旧Twitter)で「国がすごく勧めているから信用できない」「騙されている」というものがあった。
確かに最近の政策は「なんでそうなるの?」ってのが多い。
言い出したらキリないのだけど、防衛費倍増で増税、少子化対策で健康保険料から徴収、その上消費税をもっと上げようとしている。
他にもたくさん、、、。
もし政府に対する不信感から、若い人の一部でもNISAを『国の罠』と考えて近づかないのなら本当にもったいない。
基本的にNISAは、若い世代の資産形成のためには良い制度だ。
『長期投資』に非常に向いている。
利益が出ても永久に非課税。
そして若い人には、『長期投資』に不可欠な『時間』という強い味方がついている。
長期投資に向いているNISA
『投資』と聞くと、「安い時を狙って買って、高くなったら売って、差額を儲けるもの」と考えがちだが、それは投資の中でも『短期投資』だ。
私はネット証券の初期の頃から口座を持っている。
一番最初に買った株はドワンゴで、5倍くらいに値上がりしたところで売り抜けた。(20年くらい前)
いわゆるただのビギナーズラックだ。
その数十万円を金融の勉強の元手にしたっけ。懐かしい、、、。
でもその後は全然当たらなくて損ばかり、結局株を買うことをやめてしまった。
株価の動きを常に見ていなければならず、売った途端に上がり出したり、いつか上がると思っていたら下がり続けたり、、、。
時間もとられるし、ハラハラして心臓にも良くないからやめようと。
当時はこれが『短期投資』であることさえわかっていなかった。
『長期投資』は違う。
まず『安い時を狙って買って』という部分だが、それができるなら全員が大富豪になれる。
いつが『買い時』でいつが『売り時』なのか。
それを当てるのは、プロのファンドマネージャーでも難しいらしい。
素人の私たちにわかるはずがない。
買値を均して大損を防ぐ方法として『ドルコスト平均法』という手法がある。
『今日が一番安い!と思って大量買いしたら、翌日は大暴落して大損』、、、なんていうありがちな事を避ける。
これをずっと続け、NISAで少しづつ積み立てていく。
暴落があっても気にせず淡々と。(評価額は一時的に下がるが、その時は安く・たくさん買うこともできている)
一度設定してしまえば、証券会社が勝手に積み立ててくれるので、ほったらかしてあまり気にしないことだ。
証券会社の調査で、最も投資の成果を出している人は、1位が亡くなっている人・2位が投資したことを忘れている人だったそうだ。
昔の私のように、株価をチェックして余計な売り買いばかりすれば損を増やす。
ほったらかしで忘れて長期投資すれば、成果が出る。
インデックスファンドを選ぶ。
アクティブファンドより手数料が少なく、市場の平均点を取れる。
万が一どうしても現金が必要な時は、売却して現金化することもできる。
(そのタイミングで暴落しているリスクはある。)
でも本当は、大切なことは『取り崩さない』ことだ。
複利の”爆発的な”効果を得るには、積立だと40年くらいかかる。
長すぎる?
でもその時は確実にやってくる。
NISA口座で、毎月3万円を5%で40年間運用したとしたら、積立総額は1,440万、利息総額が3,027万、合計4,467万円になる。(実質利率210%)
この利息部分が全額非課税になる。これは大きい。
NISA口座を選択せず、特定口座で積み立てたとする。
(条件は同じ、毎月3万円を5%で40年間運用)
複利ごと20.31%課税で、税引後の合計額は3,482万円(実質利率141.8%) になり、税金を985万円も払わなければならない。
口座が違うだけで、同じ金額の投資で985万円も多く納税!
特定口座は、利益に対して20%+復興税0.315%が課税。
NISA口座は、税金ゼロ%、全て非課税。
将来資産がある自分から逆算して今始める
NISA 口座を活用すれば、時間をかけて資産形成することことができる。
30歳から始めたら70歳でちょうどリタイアの時期。
50歳から始めたら90歳。。。
人生100年時代なので、50代からでもいいかもしれないが、複利の効果は長ければ長いほど大きくなる。(指数関数的に増える)
『時間』が若い人の最強の味方だ。
その間に暴落があっても気にしてはいけない。
アメリカでは過去、世界恐慌・ブラックマンデー・ドットコムバブル崩壊・リーマンショックなど、大暴落があった。
しかしこれらの暴落期間を含む、どの15年間を区切っても、ドルコスト平均法で投資し続けていた場合には資産が増えていたそうだ。
それは世界経済が成長しているからだ。
先の事は誰にもわからないが、とりあえずこれから10年20年はAIや量子力学などの進化で経済成長していくのではないか。
若い人たちは、その世界成長の波に乗って資産を形成する長期計画を立ててほしい。
毎月3万円が40年後の4467万円になって非課税。
少額からでも始めて続ければ、未来の資産になる。
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