最後の日に現れた茶トラ猫　

家の片付けをしていた時

飼い猫の茶トラ猫、麦茶が外に出た

「麦茶！」

片付けを止め私は麦茶を探しに出た

そして私は事故を目撃する

「麦茶！」

私は麦茶を抱っこし動物病院に急いだ

手術室に運ばれ私は不安を抱えながら麦茶の無事を祈った

それから時間が過ぎ手術が終わった

女性の助手に呼ばれ私は手術室の中に入った

「頑張ったんですが、駄目でした」

「……」

麦茶は死んだ

私の目に涙が流れた

私は麦茶を連れて家に帰った

麦茶が気にっていたタオルに寝かせ身体を撫ぜながら涙を流した

「にゃ〜…にゃ〜」

「猫の声？」

私はリビングの窓を開き外に目を向けた

すると麦茶そっくりの茶トラ猫が現れた

私は驚いた

「麦茶そっくり」

「にゃ〜」

茶トラ猫は家の中に入り麦茶に近づいた

私はじっと見つめた

茶トラ猫は麦茶に向かって

「にゃ〜」と鳴いた

私は茶トラ猫に声をかけた

「私と一緒に暮らす？」

「にゃ〜」

私と茶トラ猫は見つめ合った

それから私は麦茶を供養しお墓を建てた

私は麦茶の死を乗り越え

2代目、麦茶との生活が始まった

#詩 #茶トラ猫 #2代目