『ある男』平野 啓一郎 著
事故死により明かされる真実。
夫は他人の名前で、他人の人生を語って結婚し生活していた。
では、夫は誰なのか?
他人の人生を自分の人生として生きる。
他人の過去を自分の過去として語り、起きたことも自分に起きたように語る。では、今の人生は偽ることで生きれた人生なのか。偽らなくても生きれた人生なのか。
本当の自分とは何なのか。
自分の人生を誰かが生きたら、自分より上手に生きるんじゃないだろうか?
小説に出てきた「大佑」ほどでなないが、誰にでも偽っている部分はあるんじゃないだろうか。
自分の語る自分は理想が入ってないか?
どう見られたいかで自分を演じてないか?
自分の立場を考え都合のいいことだけを言って誤魔化してないだろうか?
そんな事をいろいろと考えさせられる小説でした。
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