「PERFECT DAYS」を観て

遅ればせながら、観てきました。
ここ数ヶ月、映画館に行く気分にならなかった…
やっと、気持ちに少し余裕が生まれてきました。

ヴィム・ヴェンダースの映画
彼の作品は、「ベルリン・天使の詩」「パリ、テキサス」「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」など何本か観ています。少し哲学的で若い頃の私には難しく感じるものもありました。
「ブエナ・ビスタ…」は楽しめて、バンドが来日した時にはLIVEにも行ってきました!結構ミーハーです(笑)

今回のこの映画、始まって10分位でジワっときました。

何か特別な事が起こるわけではなく、同じ日常を淡々と繰り返しています。
途中に登場する人物から、この主人公が、裕福な家の出身で、過去に父親と何かしらの確執があり、今のような生活に至ったのであろうと察する事ができました。
現在の決して金銭的に豊かとは言えないこの生活と人間関係に、主人公は満足しており、感謝すら感じているのではないかと感じられます。
その気持ちがはじめの展開から私には伝わっていたのかなぁ〜、ジンワリしたのは。

主人公は、今の日常を大切にしていて、今、自分ができる事を行い、好きな事、好きな場所、好きな人たちを大切にしている。そして、仕事には誇りを持っている。同じ日常の繰り返しと思われても、日によってわずかな変化があり、そのわずかな変化を楽しんでいる。自分の軸をしっかり持ち、人の価値観ではなく、自分の考えで行動している。お金やものではない豊かさを味わって生きている。

生きる事はなんぞや?

今の私にとっては、とても心に沁みる映画でした。

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