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井の中の蛙は大海を勉強中です

ことわざが好きである。

きっかけは、子どもの頃たまたま手に入れた「ことわざ漫画辞典」的な本。
得た知識はすぐにひけらかしたいので、“塵も積もれば山となる”をあえて“雨だれ石をうがつ”と言いたがる子どもだった。しかし友達はそんな事に興味はないので、薄めの反応しか返ってこなかったのがやや不満であった。
面倒な子どもである。
また、親が買ってきたいろはカルタがことわざ好きを後押しした。
更に漫画ではなく大人が読むようなことわざ辞典も買ってもらい、解りやすいイラストがついているそれは私の愛読書となった。
そして既存のことわざを知るだけでは飽き足らず、その愛読書の余白部分にオリジナルのことわざを書き加えるのも楽しみのひとつであった。
ここでそのうちの1つをご紹介しよう。

「風呂は間違いない」
意味:お風呂に入った後は間違いなく気持ちよくなれるので、グズグズせずに早く風呂に入るのが得策である。

当時の私はこの出来に大満足していて、「短い言葉で真実をついている。こういう共感を生むことわざというのが後世に残っていくものなのだ。」と思っており、毎日入浴を面倒に感じていた自分をこれで鼓舞していた。

この話を最近友達にすると、「私は博多華丸大吉が保険のCMで言ってた、“風呂と保険には早く入った方がいい”を思い出していつもお風呂に入ってる。」と言う。

彼女のその話を聞いて以降、私も“風呂と保険には…”を思い出して風呂場に行くようになってしまった。
完敗だ。

こういうことわざが後世に残っていくものなのかもしれない。

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