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息子の参観日に、中島らもさんの本を思い出す。

小学校の授業参観に行った。
道徳の「命」の授業。
幼くして病気で亡くなった女の子が書いた詩を読み、命を大切にするとはどうすることなのかを一人一人が考えるものだった。

子どもたちの意見を聞きながら、私は大学時代に読んだ「今夜、すべてのバーで」を思い出していた。

この本には、いろんなテーマが散りばめられている。依存とは?人間の弱さとは?家族とは?命とは?救いとは?人が理解し合うとは?

私はその中で1番「命とは?」というテーマが心に残り、考えさせられた。

主人公はアルコールで自ら体を壊すような生活をしており、入院することになる。同じような症状で入院している患者や、夢があり生きたいのに、病気でそれが難しい17才の青年と共に過ごすことになる。

冷めたような、掴みどころのない主治医が、一度だけ1人の人間として、本音で、心底怒りながら、主人公に語る場面がある。そこで私はいつも涙が出る。

そして思う。
私の命をちゃんと使えているだろうか、と。
明日、いや今から1分後、自分がこの世からいなくなったとしても、後悔ないよう生きているか、と。

私は「あー楽しかった。」と言って死にたい。後悔するような人付き合いはしない。人に対しても、何に対しても、誠意を持って生きていきたい。

私にとって命を大切にするということは、いつ死んでも後悔のないように生きること。

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